小説を連載しています。
「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。
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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)
(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。
登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。
前作を読まなくても大丈夫です。)
なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知
「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次
「村」のまとめはこちら → 百輪村物語 目次
登場人物名は、アルファベット表記です。
A(3-5 スケバンのボス) 悪久亜 アクアB(2-3担任・家庭科担当) 芭蕉先生 バブルC(2-3 生徒会副会長) 千枝 クララD(2-3 転校生) 大奈 ディアナE(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデルF(1-1 DIY部・部長) 文子 フェリスG(1-4 DIY部・副部長) 月夏 ゲイナH(百輪女子高の教頭) 広瀬先生 ヒラリーJ(3-4 生徒会会長) 純子 ジャニスK(草切男子校2年) 加流 カールL(百輪女子高の校長) 蘭堂先生 リンドンM(1-2 ダズンのヘッド) 正美 マーシアダズン=1年の不良グループ名O(草切男子校3年) 織音 オリオンP(2-3) 風由子 プリシアρ(Kの母親 美容師) 六花 ローズ
では、どうぞ。↓
見えない協力(2)
Kの自宅兼美容室には、クローズドの札が下がっています。
入り口付近の窓には、
「ヘアカットモデル募集中」と張り紙がありました。
「今日は母がいないんだ。僕が全部やるよ。いい?」
Kの言葉に、EとDのふたりは頷きます。
Kは草切男子校の上着を脱いで腕まくりをし、
エプロンを身につけました。
Dの髪は時間がかかりそうなので、Eからの洗髪。
K「お湯の温度、ちょうどいいですか」
E「はい、問題ないです」
そんな二人の様子をちょっと見聞きした後、
Dは雑誌を手に取って、ゆっくり待つことにしました。
次にEは、鏡の前の席に促されます。
K「さて、どうしましょうか。お好みの髪型とかは?」
E「カットモデルなんでしょう?
学校に行けるなら、どんな風でもいいから」
K「えー、剛毅だね。じゃあ、とりあえず、
長さは3センチくらいカットして、毛先を整えようか?
あと、暗めの艶カラーを試してもいいかな?」
E「どうぞご自由に」
Kはしばらく無言で自分の仕事に没頭した後、また言います。
K「なんか嬉しいな。Eがうちの店に来てくれて」
E「えっ?」
K「僕はね、世界中の女性が美を楽しんで欲しいし、
美人には、さらにきれいになって欲しいんだ。
そのお手伝いが出来たらいいなって思ってる。
そこに、使命感みたいなものを感じるんだよ」
E「・・・ふうん、そう。
なら、あなたの天職ね」
Eの施術が終わると、Dが驚きました。
D「わあ、すてきよ、E~。髪がつやつや~!!」
E「そうなの?これが最適解?」
Eはメガネをかけて、鏡に映る自分をよく見ました。
いつも以上にストレートヘアになった自分がいました。
K「これなら、学校も文句言わないよ」
E「良かった。どうもありがとう、K」
K「こちらこそ。じゃあ、D、君の番だよ」
D「うわあ、ドキドキする~。お願いしま~す」
雑誌を棚に仕舞って、Dは立ち上がりました。
今度はEが待合場の椅子に座りました。
無造作に二つ結びしてある髪ゴムを取って洗髪したあと、
Kは慎重にDの髪をコームでとかします。
K「Dは、どんな髪型が好き?」
D「よくわからないの。どうやってもまとまらないから」
K「そっか。
もっと伸ばして髪の重さでおちつかせてもいいね。
ショートもボブも似合いそうだよ。それか、矯正する?」
D「去年の夏休みに矯正やってみたけど、ダメだったの。
髪がすごく痛んじゃって・・・」
K「そうなんだ。苦労したんだね。
じゃあ、癖を直すんじゃなくて、この癖を活かそう」
Dはちょっと涙ぐんで、
「ありがとう・・・そう言ってくれただけで、
なんかもう、胸がいっぱい」と言いました。
雑誌をめくりながら聞いていたEは、
(Kって優しいんだな・・・)と
少しほっこりしました。
(続く)