小説です。
「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。
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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)
(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。
登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。
前作を読まなくても大丈夫です。)
なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知
「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次
「村」のまとめはこちら → 百輪村物語 目次
登場人物名は、アルファベット表記です。
☆主人公は、いちおうEですが、群像劇です。
(性別が変わったので、新たに名前をふりました)
(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)
(生徒は下の名前、教師は苗字。男は黄色)
A(3-5 スケバンのボス) 悪久亜 アクアB(2-3担任・家庭科担当) 芭蕉先生 バブルC(2-3 生徒会副会長) 千枝 クララD(2-3 転校生) 大奈 ディアナE(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデルF(1-1 DIY部・部長) 文子 フェリスG(1-4 DIY部・副部長) 月夏 ゲイナH(百輪女子高の教頭) 広瀬先生 ヒラリーJ(3-4 生徒会会長) 純子 ジャニスK(草切男子校2年) 加流 カールL(百輪女子高の校長) 蘭堂先生 リンドンM(1-2 ダズンのヘッド) 正美 マーシアダズン=1年の不良グループ名O(草切男子校3年) 織音 オリオンP(2-3) 風由子 プリシア
では、どうぞ。↓
見えない密室(3)
放課後になって、2年3組の教室では、
EとDとCが残っていました。
E「じゃあ、行ってくる」
Dは両手を祈るように組んで、少し震えています。
C「もう押しておいたら?それ18時間なんだから」
E「そうね」
Eはカチリとペンをノックして録音状態にすると、
胸ポケットに差し、一人で家庭科室に向かいました。
家庭科室の前に立つと、カーテンで窓の向こうは見えません。
(全部閉めてある。準備万端ってわけね)
(全部閉めてある。準備万端ってわけね)
Eは胸元のペンにそっと触れ、
小さく息を整えてから、戸を開けました。
E「失礼します」
中は薄暗く、
蛍光灯のスイッチだけが壁際にぽつんと見えます。
Eは一歩踏み込み、
目が慣れるまで静かに立ち止まりました。
Eは一歩踏み込み、
目が慣れるまで静かに立ち止まりました。
そのとき――
「来たね、E」
背後から声がして、Eは肩をびくりと震わせました。
振り返ると、戸の影に隠れていたBが、
ゆっくりと姿を現しました。
B「暗いと落ち着くんだ。
ほら、授業の準備って、集中したいだろ?」
E「電気、つけます」
Eが壁のスイッチに手を伸ばそうとすると、
Bが先に歩み寄り、Eの前に立ちはだかりました。
そして、Eの胸ポケットに目を落とします。
B「そのペン、いいね。どこ製?」
E「安物です」
次の瞬間、Bの指が素早く伸び、
Eの胸ポケットからペンを抜き取りました。
E「・・・!」
Bはペンを手のひらで転がしながら、にやりと笑いました。
Bは一度、カチッとノックしました。
B「ノック式か。便利だよね、こういうの。
・・・録音とか、できたりして?」
Eは一歩後ずさり、距離を取ろうとしました。
しかしBはその動きを見逃さず、ゆっくりと近づいてきます。
B「君、最近冷たいよね。
相談に乗ろうとしてるだけなのにさ」
E「・・・離れてください」
B「ふたりっきりなんだから、
もっと近づこうよ・・・逃げなくていいから」
ねばりつく声にEは悪寒がして、さらに後ずさりします。
B「怖がらなくていいんだよ。ほら、ペンは返すから」
そう言いながら、Bはペンのノック部分を指で押します。
カチッ。カチッ。
B「・・・あれ? 光らないんだね。
録音機能なんて、ついてないのかな?」
E「・・・」
B「まあいいや。ほら、どうぞ」
BはペンをEに差し出しますが、Eは手を出さず、
小さく息を吸い、足を半歩後ろに引きます。
小さく息を吸い、足を半歩後ろに引きます。
Bはさらに距離を詰め、Eの肩に手を伸ばそうとしました。
B「ねえ、E。君の力になりたいんだよ。
誰にも言わないから」
Eはその手を避け、
教室の奥の机の影へと身を滑らせました。
(続く)