小説です。
「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。
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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)
(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。
登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。
前作を読まなくても大丈夫です。)
なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知
「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次
「村」のまとめはこちら → 百輪村物語 目次
登場人物名は、アルファベット表記です。
A(3-5 スケバンのボス) 悪久亜 アクアB(2-3担任・家庭科担当) 芭蕉先生 バブルC(2-3 生徒会副会長) 千枝 クララD(2-3 転校生) 大奈 ディアナE(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデルF(1-1 DIY部) 文子 フェリスG(1-4 DIY部) 月夏 ゲイナH(百輪女子高の教頭) 広瀬先生 ヒラリーJ(3-4 生徒会会長) 純子 ジャニスK(草切男子校2年) 加流 カールL(百輪女子高の校長) 蘭堂先生 リンドンM(1-2 ダズンのヘッド) 正美 マーシアダズン=1年の不良グループ名O(草切男子校3年) 織音 オリオンP(2-3) 風由子 プリシア
では、どうぞ。↓
見えない勧誘(1)
百輪女子高のスケバングループでボスの座にいるAは、
先日、気を抜いて廊下を歩いているときに、
うっかり下級生のCとすれ違い、
「・・・留年の春もめでたし」と
ぼそりとつぶやく精神口撃を受け、
気分がダダ下がりでした。
学校の近くの河川敷で
スケバングループが車座になり、
真ん中でAがずっと文句を言っています。
A「ホントに腹立つわ。あいつ。Cめ~~。
2年生で学年トップに入る頭を持ってて、
おフランス人形みたいな顔をしてるくせに、
なんで人の心をえぐって来るのが絶妙にうまいのかしら」
「ボス・・・ほめてませんか?」
「ひょっとして、一目、おいてる?」
A「なによ!あんたたち、どっちの味方なの?」
「も、もちろん、ボスですぅ」
「Cだけ拉致って、裏でボコりましょうよ」
A「それが簡単に出来たら、どんなにいいかって話よ。
魂をえぐるあの一言一言が凶悪ウエポンなんだから。
それに、今あいつの周りには、生徒会の
JとEがいるから、そもそも手が出せないのよっ」
「この界隈では最強の武闘派ですからね・・・」
「2人はCの護衛?隠れ蓑でしょうか?」
A「どっちでもいいけどさ、まったく、いまいましい。
とにかく、Eだけでも返して欲しいのよっ!」
Aは立ち上がると、
目の前の河の下流に向かって叫びました。
A「E~~~、カムバ~~ック!!
今ならキャンペーンで煙草を1カートンあげるわよ~!」
「・・・Eの姉御、もう禁煙したらしいですよ」
A「くううう。じゃあ、何なら喜ぶのよっ!!」
「と、とにかく、落ち着いてくださいボス」
鼻息荒く、Aはまた座り込みました。
A「あんたたち、Eの説得、どうしてできないのよ!!
全員行って、誰も成功してないし!」
「で、でも・・・決心が固いって・・・」
「・・・もう諦めませんか?」
A「ふざけないで!あんな有能な子、もういないのよ。
ケンカも強くて、頭も良くて、実は人望まであるし。
あの子が歩くだけでも雑魚がゴキみたいに逃げるのよ。
私の手下ってだけで、私の格も上がるのに。
もう、いい!私が明日、直々に行くから!!」
「ひい、すみません」
「どうぞ、これで、心お健やかに」
手下たちが頭を沸騰させたAに
ジュースを渡したり、肩をもんだり、
持参したお菓子をたくさん差し出したりして、
Aを元気づけようとしましたが、ぜんぜんダメでした。
ため息をつくとAは再びすっくと立ち上がり、
A「帰る。ちょっと一人にしてちょうだい」
と、その場を去りました。
スケバンたちは、こそこそと話をします。
「やっぱり、私たちだけじゃだめなのかな」
「ボスが元気ないと、こっちもね・・・」
「Eの姉御、どうして好待遇を蹴ったんだろう」
「とにかく、明日、ボスがなんとかしてくれるわよ」
「ねえ、そういえばさ、
あの1年のダズン、DIY部に入ったらしいわよ」
「堅気になろうっていうのかしらね、生意気」
Aは河川敷の坂を上ると、一人で歩き出しました。
犬の散歩をしていた近所の人がギョッとして、
威圧感のある女学生Aからさささと離れていきます。
Aはにらみを利かせながら、このままゲーセンに行くか、
そのまま家に帰るか、考えていました。
A(ああ。むしゃくしゃする。
こんなときEがいてくれたら・・・。
私の大好物のジュースも菓子パンも、
夢のような速さで持ってきてくれたのに・・・
あの子は私だけのドラえもんだったのに・・・)
(続く)