小説を連載しています。
「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。
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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)
(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。
登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。
前作を読まなくても大丈夫です。)
なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知
「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次
「村」のまとめはこちら → 百輪村物語 目次
登場人物名は、アルファベット表記です。
A(3-5 スケバンのボス) 悪久亜 アクアB(2-3担任・家庭科担当) 芭蕉先生 バブルC(2-3 生徒会副会長) 千枝 クララD(2-3 転校生) 大奈 ディアナE(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデルF(1-1 DIY部・部長) 文子 フェリスG(1-4 DIY部・副部長) 月夏 ゲイナH(百輪女子高の教頭) 広瀬先生 ヒラリーJ(3-4 生徒会会長) 純子 ジャニスK(草切男子校2年) 加流 カールL(百輪女子高の校長) 蘭堂先生 リンドンM(1-2 ダズンのヘッド) 正美 マーシアダズン=1年の不良グループ名O(草切男子校3年) 織音 オリオンP(2-3) 風由子 プリシアρ(Kの母親 美容師) 六花 ローズ
では、どうぞ。↓
見えない自由(1)
百輪女子高の2年3組。
放課後、CがDに尋ねました。
C「D、なんだか嬉しそうね。このあと、何かあるの?」
D「うん。今日、
推しのピアニストの新しいアルバムが届くの」
Dがスマホの画像を見せました。
Cはハッとして、
長財布から1枚のチケットを出しました。
C「この人?」
D「あ、そうそう。
わー、よくチケット取れたね。Ⅽ、ラッキー!」
C「ふふ、ちょうど良かった。あげるわ」
D「えっ?!」
C「あのね、実は用事があって行けなくて、困ってたの。
このピアニストが好きなんでしょう?」
D「好きだけど・・・でも・・・それ、S席じゃないの」
C「伝手でもらったから、私もタダなの。
捨てるのももったいないから、ぜひ使って」
D「本当に?ありがとう!
すっごく嬉しい!」
Dはもらったチケットを大事そうに胸に押し当てました。
CはそんなDを見て目を細めました。
けれど、何かを思い出したように、
その表情を少し曇らせます。
C「ただひとつ。
やっかいなことがあるわ。
誰かが話しかけてきても、無視して。
『もらっただけ』って言えばいいから」
D「ん?うん。わかった」
Dは当日、
電車を乗り継いで、大都会に出ました。
見上げるほどの大きなコンサートホールに、
思わず足を止めました。
推しのピアノが聴けるなんて・・・。
Dの胸は高まりました。
指定席に座ると、
横の男性が戸惑ったように声をかけました。
「あの、その席・・・違うのでは?」
Dはチケットを見せて
「ゆずってもらったんです」と答えると、
男性は一瞬、言葉を失い、深く肩を落としました。
不思議に思いながらも、
Dの意識はすぐ舞台に向かいます。
(す、すごい。迫力の生演奏・・・感激!!)
――演奏後、Dは席でしばらく余韻に浸っていました。
すると、さきほどの男性がDに話しかけてきました。
「君。Cさんの知り合いかい?」
「え?はい・・・」
「良かったら、少し、Cさんの話を聞いてもらえるかな。
そこのカフェで」
Dは一瞬ためらってから、頷きました。
(続く)