小説を連載しています。

「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。

 ↑

(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)

 

 

(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。

 登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。

 前作を読まなくても大丈夫です。)

 

なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知

             

「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次 

「村」のまとめはこちら   → 百輪村物語 目次

 

 

 

登場人物名は、アルファベット表記です。

☆主人公は、いちおうEですが、群像劇です。
(性別が変わったので、新たに名前をふりました)
(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)
(生徒は下の名前、教師は苗字。男は黄色
A(3-5 スケバンのボス)  悪久亜  アクア
B(2-3担任・家庭科担当)  芭蕉先生 バブル  
C(2-3 生徒会副会長)  千枝  クララ
D(2-3 転校生)     大奈  ディアナ
E(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデル
F(1-1 DIY部・部長)   文子 フェリス
G(1-4 DIY部・副部長)  月夏  ゲイナ
H(百輪女子高の教頭)  広瀬先生 ヒラリー
J(3-4 生徒会会長)   純子  ジャニス
K(草切男子校2年)     加流  カール
L(百輪女子高の校長)  蘭堂先生 リンドン
M(1-2 ダズンのヘッド) 正美  マーシア
  ダズン=1年の不良グループ名
O(草切男子校3年)    織音  オリオン
P(2-3)         風由子 プリシア
 
ρ(Kの母親 美容師)   六花  ローズ

 

 

 

では、どうぞ。↓

 

見えない自由(1)

 

 

 

百輪女子高の2年3組。

 

放課後、CがDに尋ねました。

 

C「D、なんだか嬉しそうね。このあと、何かあるの?」

 

D「うん。今日、

 推しのピアニストの新しいアルバムが届くの」

 

Dがスマホの画像を見せました。

 

Cはハッとして、

長財布から1枚のチケットを出しました。

 

C「この人?」

 

D「あ、そうそう。

 わー、よくチケット取れたね。Ⅽ、ラッキー!」

 

C「ふふ、ちょうど良かった。あげるわ」

 

D「えっ?!」

 

C「あのね、実は用事があって行けなくて、困ってたの。

 このピアニストが好きなんでしょう?」

 

D「好きだけど・・・でも・・・それ、S席じゃないの」

 

C「伝手でもらったから、私もタダなの。

 捨てるのももったいないから、ぜひ使って」

 

D「本当に?ありがとう!

 すっごく嬉しい!」

 

Dはもらったチケットを大事そうに胸に押し当てました。

 

CはそんなDを見て目を細めました。

 

けれど、何かを思い出したように、

その表情を少し曇らせます。

 

C「ただひとつ。

 やっかいなことがあるわ。

 誰かが話しかけてきても、無視して。

 『もらっただけ』って言えばいいから」

 

D「ん?うん。わかった」

 

 

Dは当日、

電車を乗り継いで、大都会に出ました。

 

見上げるほどの大きなコンサートホールに、

思わず足を止めました。

推しのピアノが聴けるなんて・・・。

Dの胸は高まりました。

 

指定席に座ると、

横の男性が戸惑ったように声をかけました。

 

「あの、その席・・・違うのでは?」

 

Dはチケットを見せて

「ゆずってもらったんです」と答えると、

男性は一瞬、言葉を失い、深く肩を落としました。

 

不思議に思いながらも、

Dの意識はすぐ舞台に向かいます。

 

(す、すごい。迫力の生演奏・・・感激!!)

 

 

――演奏後、Dは席でしばらく余韻に浸っていました。

 

すると、さきほどの男性がDに話しかけてきました。

 

「君。Cさんの知り合いかい?」

 

「え?はい・・・」

 

「良かったら、少し、Cさんの話を聞いてもらえるかな。

 そこのカフェで」

 

Dは一瞬ためらってから、頷きました。

 

 

 

 

(続く)