小説です。「百輪村物語」の第三部です。

 

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登場人物名は、アルファベット表記です。

(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)

 

 
【今回の登場人物たち】
【百輪村の人】
E(村長&小学校教諭)  栄一  エデン
K(理容師・Eの妻)   加恵  カーラ
R(EとKの息子)    陸 ライアン(ジュニア)
D(大工→建築士)    大吾  デイビッド
 
C(牧場主→村の守護霊) 千太郎  クリス
 
【草切村の人】
J(キックボクサー → インストラクター) 純  ジャック

 

では、どうぞ。↓

 

見えない安息(E編)(3)

 

 

ーーしばらくして、

小さくくしゃみをして、Eが目を覚ましました。

 

「やばい、寝てた」

身を起こすと、妻KとDが先ほどのまま。

 

ふと見ると、Jと息子のRまでもが寝ているので、

Eは「風邪ひくなよ」と苦笑しながら、

彼らにもブランケットをかけました。

 

 

煙がみんなの方へ流れないように

風の向きを確かめながら、

木の根元に座ってEは煙草を一本吸います。

 

丘の草原から見下ろすと、

百輪村の家々の屋根が輝いて見えました。

 

「・・・C、近くにいるんだろう?

 君から見て、今の百輪村はどうだい?」

 

Cの姿も声もわかりませんが、

それでもEは語りかけたい気分でした。

 

すると、柔らかであたたかな風が、Eの肩を撫でました。

なんとなく、Cが喜んでいる気がしました。

 

Eはふっと笑って、返事をします。

「なら良かった。

 オレも満足してるんだ。ここまでこられてさ。

 すべてのことは全部、つながってたんだな・・・」

 

もう一度、丘の上から全体を見渡したEには、

百輪村も、遠くのシティのビル群も、霞む山々も、

世界全体がうまく調和しているように思えました。

 

 

ーーと、その静けさを破るように、

「ふあああ、よく寝た~」

とDが大声を上げると、

他のみんなも次々に目を覚ましました。

 

Eは煙草をもみ消して携帯灰皿に入れると、

みんなの方を振りかえって、

「じゃあ、そろそろ、帰ろうか」

とほほ笑みました。

 

 

 

 

ending music
 
365日の紙飛行機/AKB48