シリーズものの小説です。渾身で書いてます。
1、見えない善意(全5話)
2、見えない絆(全5話)
3、見えない魔法(全5話) 
4、見えない意図(全5話)
5、見えない名誉(全3話)
6、見えない失意 明り(全4話) の順です。
 

登場人物名は、アルファベット表記です。

お好きなように、イメージしてください。
(暫定的な名前を貼っておきます↓)
A(靴屋)     悪久太  アーク
B(靴屋の妻)   若葉   バーバラ
C(牧場主)    千太郎  クリス
D(大工)     大吾  デイビッド
E(バーテン&村長)栄一  エデン
F(大工見習)   文也  フランク
G(大工見習)   弦   ジョージ
H(隣村の村長)  広重  ヘンリー

 

では、本編をどうぞ。↓

 

見えない明り(1)

 

幼少期のEは、物心ついてからずっと、

考えることの多い、物静かな子どもでした。

 

彼の住んでいる村には、大柄な体のAがいて、

村の子どもたち数人を子分にしていました。

 

Eもまた、その集団の中にいました。

おとなしかったので、よくパシリにされました。

 

ガキ大将と子分。たあいのない集まり。

最初は、そんなものでした。

 

しかし、それが、そのまま大人になっても続き、

閉ざされた空間が生まれてしまいました。

 

Aは、その中で、強権的に、

傍若無人にふるまいました。

 

少しでも逆らおうとする者がいれば、

仲間内であろうと、制裁を受けました。


また、Aの、Eへのパシリの要求は、

どんどんと増えていきました。

 

酒、女、金、たばこ、武器・・・。

 

Eは、言われるがままに

酒やたばこを買い、

女を連れてくるためにたらしこむ方法を覚えたり、

金を増やす方法を考えたり、

武器を買う場所を見つけたり

交渉術や、ケンカの仕方を覚えたり・・・

様々なことを学習していきました。

 

表向きは従順にAに従いながらも、

Eは、「このままで、いいのだろうか」と

疑問を持ちながら、日々を過ごしていました。

 

 

(続く)