複数で洗濯物を取り込むときは、
一人がベランダに出て、
洗濯物がぶら下がっている
ピンチハンガーごと、室内にいる人に渡す。
受け取った人は、居間にある
室内物干しにそれを吊り下げる。
それを3回繰り返し、
あとは物干し竿のバスタオルを
回収して終わるのが、我が家流。
昨日の寒空の夕方、私が外へ出て、
夫がそれを受け取る側だったのだが、
私がバスタオルを回収しているときに、
夫が出入り口のサッシをパタリと閉めてしまった。
バスタオルを持ったまま室内を見ると、
夫がニヤニヤしながら、ドア枠を抑え、
サッシの鍵を閉めようとしているのが見える。
「ほう、そうですか・・・」と思って、
真顔でしばらく突っ立っていたら、
夫は3秒後に開けてくれたので、入れた。
綿シャツしか着ていなかったので、
数秒でも寒い体感をしたし、
ちょっとしたからかいを受けて、
心もまた冷え込んだ。
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まあ、このようなイタズラ事は、
これまでにも何度もあったし、
その都度私は、本気で腹を立てていた。
夫の子どもじみたことが許せなくて、
「いつかぜったいに熟年離婚してやる」と
これまで、何度、腸を煮えくり返らせたことか。
ましてや、最近、「夫がいてくれてありがたい、
この夫と生涯一緒でいよう」と改心してた矢先に、
またもやこんなことをされて、
過去の自分に戻ってしまいそうになった。
表立って怒りもしないが、ニコリともせず、
バスタオルを室内の物干しにかけると、
私は台所に移動して、夕飯を作り始めた。
夫は、自室で、昼寝(夕寝)をはじめた。
料理中もイラつきが収まらないので、
コートのポケットに入っている
カウンターを持ってきて、
野菜炒めをしながら、
「ありがとうございます」と何度もつぶやいて、
カチカチと数を数える。
296回カウントして、平静さを取り戻した。
また、日記にも、今回のことを書きなぐり、
「ベランダ締め出しは、精神的にも苦痛なり。
このようなことは、地球上では、
今回の私で終わりになりますように」
と、祈って、ノートを閉じる。
夫の行動を早く忘れてしまおうと努力するが、
その後も廊下のすれ違いざまに何度も
「ベランダ人間~♪」などとからかわれて、
「くっ・・・。(あなたの所業を)忘れようと思ってるのに」
と、眉間に縦皺&血圧上昇。
(ちなみに、私たちはアラフィフですわよ)
ここで売り言葉に買い言葉
(「あなたもベランダに出なさい」等)をすると、
いつもと同じパターンに成り下がるので、
「これも修行。楽あれば苦あり。苦あれば楽あり」
と、深呼吸して、やりすごした。
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今朝も、「おはよう」と声をかけたら、
「お、今日もベランダに出るのか」と
からかってくるので、
一言ポツリと「寒くて死ぬかと思ったよ」
と、つぶやき声が出た。
そうしたら、夫は黙り、
温かいコーヒーを作って、差し出してくれたのだった。
↑
美しい女に、冷えは大敵ですわよ。あと、怒りも。
