馬を早く走らせるために、
目の前にニンジンをぶらさげるという手がある。
私の場合は、コーヒーかな。
冬になると、冷水での皿洗いがきつい。
なので、シンクにたまりがちになる。
たまった家事をやろうと決めたら、
私はまず、コーヒーメーカーで、コーヒーを作る。
出来たら、カップに一杯注いでおき、
いつでも飲めるように、
目の前のカウンターに置く。
皿を全部洗ったら、これが飲める、ということ。
しかも、少し急がないと、さめてしまうんだ。
こういうちょっとした緊張感を作って、
あとは、一心不乱に皿洗いにとりくむ。
とうとう全部やり終わって、心でガッツポーズ。
冷えて赤くなった手でコーヒーカップを取ると、
あったかいぬくもりが、緊張をほぐしてくれる。
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ブランドバッグとか宝石とかの
高価なご褒美などは、特に必要ではない。
今回のご褒美となっている一杯のコーヒーも、
別に働いたときだけ飲んで良いというわけじゃなくて、
好きなときにしょっちゅう作っているものだ。
なんの変哲も無いコーヒーが、ご褒美になるのは、
「はい、これがご褒美ね」と、私がそう決めたから。
本当は、皿を洗うのが面倒、という気持ちを、
どうやって動かしていくかが問題であって、
ご褒美の内容は、あまり関係が無い。
皿を洗うこと自体が喜びであり、報酬である、
という気持ちになるまでは、
たぶんまだまだ「プチご褒美制度」は必要だろうが、
たかがコーヒー一杯で稼動する自分を
かわいいよな~、なんて、思ったりもする。
・・・と、考えているうちに、飲み終えた。
は~、コーヒー、おいしかった。ごちそうさま♪