近所のスーパーに買い物に出かけた。


長女に頼まれたシャープペンの芯も、

野菜などを詰め込んだ同じカゴに入れる。


いつもはボーっとしていて、

言われるままにお金を払う私だが、

何の気なしにレジの文字を見たときに

「シャーペン芯 3個 444円」

と入力されたのが偶然目に入ったので、

「あの、すみません。今・・・」

と、レジのおばさんに声をかけた。

(私もオバサンだけどさ)


レジの方は、見直してくださって、

「あら、シャープの芯はひとつだけですよね。

 ごめんなさい。3つは、玉ねぎでしたね。」

と、打ち直してくださった。

(玉ねぎ3個で98円)


私は満足してお金を払い、そこを抜けた。


私の次は、知らないおばあちゃんだった。


このおばあちゃんは、

自分が支払う段になって、

計算がおかしいと大声で騒ぎ始めた。


「あなた、ちょっとおかしいわよ!

 私は一万円と小銭を出して

 千ホニャララ分買うんだから、

 おつりがこれだけって、おかしいでしょ!?」

などと、くってかかっている。


レジの人は、びっくりして、

「ですから、おつりは、九千ホニャララですよね」

「ちがうわよ、だからね~」

などと、つり銭で、ワーワーと、もめだした。


レジの人は、休止の札を出して列を中断し、

そのおばあちゃんと、別の電卓で計算を始めた。


私はそのやりとりを背中で聞きながら、

「ああ、あのおばあちゃんは、

 私のさっきの様子を見て、

 レジに対して不安になっちゃったんだろうな」

と、推測した。


打ちまちがいのあった私のほうは、

しっかり訂正してもらったし、満足してる。


けど、それを見ていたおばあちゃんのほうは、

「自分もまた、だまされる(?)かも」などと

疑心暗鬼に陥ってしまったと思われ。


「私の一件で、大騒ぎになって、すまん」

と心であやまりつつ、私は店を後にした。