ごくまれに、

別人格がふっと顔を出すときがある。

(10年に1度くらいの、頻度で。)


雰囲気的に、若い青年っぽい。


性格はとても明るくてのんきで、怖い者知らず。

自分にものすごく自信があるが、

さりとて、威張りちらすようなこともせず、

さらにリーダーシップもあって、

「おい、こっちが面白そうだ。行ってみようぜ♪」

などと、楽しい場所へと

気軽に周りを誘うような社交性がある。


うっかり、そういう人間になってしまった

(憑依された?)時には、

あきらかにしゃべり方も変わってしまう

(自信満々の物言いになる)ので、

すぐさまハッと我に返り、

「は?やってんの、私。こんなのは私じゃない!

 ヒーロー気取りはやめてよ。

 やだやだ!元に戻れ!」

と、その彼を、早々にうち消してしまう。


そうして、小さな元の自分に戻ると、ホッとする。


が、その一方で、

彼が携えていた自信とか、万能感も消えてしまう。


彼が出てくるたびに、すぐさま、

「出てこないで!」と押し込んでしまうが、

いったい彼の正体は誰なのだろう?


ただ漠然とわかっているのは、

彼が出てきたら、突拍子もないことを

しでかす(ように感じる)ので、

オオゴトになる前に(私が困らぬように)、

座敷牢に強制送還せねば、と強く思う。

彼の開けっぴろげな陽気さも、カンに障るし。


今までは、すぐさま彼に退散願っていた

(彼の出現が怖かった)が、

今はちょっと彼と話をしてみたくなっている。


あんなに嫌だった彼と

向き合おうとしてる私は、かなり成長してるかも。