3月20日の夢。


新しい本を読んでいる。

「汝の敵を愛せ」と書いてある。


今までの愛読書には

「自分の周りは全部敵である」とある。


どっちが正しいのか、悩む。

気持ちは、愛読書の方に傾いている。


そこへ、友達という設定で

アグネス・チャン(敬称略)が家に来る。


アグネスは、カラフルな蝋細工の作り方を

教えてくれるために材料を持ってきてくれた。


「どうやって作るの?」などと色々質問すると、

彼女はほがらかにやりかたを説明してくれる。


次にアグネスは、「絵を描こう」と言い出す。

私は、あとは色塗りをするだけの絵を取り出す。


私が書いた下絵は、空と海の間に崖がある。

崖の下のポニョに出てくるソウスケの家みたいな雰囲気。


最初は仲良くふたりで色鉛筆で色を塗っていくが、

アグネスが崖の部分にも空色を塗るので、

「そこは崖なの。緑で塗って。」とお願いしたが、

「いいの、青で。」と彼女は自分色にしてしまう。


ムカッとなった私は、崖の部分を緑で重ね塗りする。


「ちょっと!何するの?もう、私、帰るわよ!」


「おう!帰れ!持ってきたものをかき集めて、

 とっとと帰れ!」


アグネスは、蝋細工の材料を仕舞うが帰らず、

ダイニングテーブルの椅子に座って、

まるで何事もなかったかのように

私の次女になごやかに話しかけているので、

こちらのモヤモヤ加減に拍車がかかる。


私たちのケンカを遠くの部屋で聞いたらしく、

弟が母に説明している声が聞こえてくる。


「お母さん、なんかお姉ちゃんがケンカしてるみたいだよ」


奥から母がやってきて、私に言う。


「わがままを言っているの?」


母のセリフを合図に、堰を切ったように

涙をポロポロ流しながら、私は自分の言い分を怒鳴った。


「違う!わがままじゃない!

 蝋細工をやるときには、私は指示されたことをやるよ。

 でも、私の絵を塗るときは、指示に従って欲しいの!

 宮崎駿だって、赤いポニョを勝手に青色に塗られたら

 きっと腹が立つと思う!」


かなり大声を出したので、私の直ぐ横にいた次女が、

静かに涙を流しながら、呆然と私を見ていた。


・・・そこでハッとして、目が覚めた。


*****


(分析)


アグネス・チャンさんは、私が大学生の時、

特別講師として大学に来てくださったことがある。

だから、私の持つ彼女のイメージは、

友達というより、先生という感じがする。


この夢で感じたのは、

「私は自己主張を手に入れた」という確信のようなもの。

今まで(今も)、自分の言いたいことを全部飲み込んで

相手の理不尽さに全て従っていたので、

「言いたいことは言って良い」と承認を得たような。


自分の主張をはっきり伝えることにより、

アグネスに嫌われるかも、とちらりとは思ったが、

それはアグネスが決めることだ。


ただ、怒りにまかせて騒ぐのは得策ではない。

次女が泣いてしまうほどの剣幕ではなく、

もっとおだやかに説明する方法を獲得したい。


最初に出てきた本の話は、象徴的だ。

アグネスとの一件を別の見方で見ることが出来る。


「全員を敵だ」と感じているときは、

アグネスは理不尽なことをする人で、

次女はアグネスの方に味方する人、

弟は告げ口をする人、母は私を責める人に思える。


けれども、「全員、敵ではない」と考えると、

私に大切なことに気づかせてくれるために

様々な役柄で教えてくれる人々になる。


まるで、小学生が見るような夢だが、いいの。


私の社交レベルは、小学生並なのだから。


恥ずかしいけど、自分なりに手探りで進むしかない。