先日、次女の誕生日ケーキを買いに行った。


ケーキ屋に入店すると、店員は2人(XとY)がいて、

客も2人(AとB)がいた。

XはAとガラスケース越しに会話をしており、

Yは箱を包装紙に包んでいて、

客のBは、店内をぶらついていた。


忙しそうだったので、客Aの後ろ側に立ち、

私はぼーっとしていた。


すると、忙しそうなYが振り返って私に

「すみません。もう少しお待ち下さい」

というので、「ああ、全然かまいませんよ」と返事した。


すると、XとYの両方が変な顔をしたので、

「ああ、Yは私を先客B(包みを頼んでいる人)

 と勘違いしたな」と、私はピンときた。


そこへまたあらたに客Cが来た。

腰の曲がったおばあさんだった。


Cは店がてんてこ舞いなのを構わず、

「この間はどうもね~。それでね、今日はね、

 また別のお願いがあってね~ぇ」と

どんどん中に切り込んでいった。

他の客はまったく見えない様子だ。


店員Yは、「すみません。少しお待ち下さい!」と

Cに向かって何度も(3回ぐらい)言い、

やっとCは「・・・あ、はい」と黙った。


私はCの姿を見て、

「世に言うケーワイ(空気読めない)とは、これか」と

心でメモった。


Xの接客が終わり、Aは帰っていった。

Xは私に「ご注文をどうぞ」という。

Yは店内に響くように

「包装をお待ちのお客様~」と言って、

客Bを呼んだ。客BはYに近づいた。


ああ、これで、Yが私をBと勘違いしたことは

うやむやになったのだなあと思った。

(わざわざYに言及するほどのことでもないが。)


私はXに誕生日ケーキを注文し、

梱包してもらうのを待った。


店員Xは、私が勘定を払う前に

「ありがとうございました」と

ケーキの入った紙袋を渡そうとするので、

「あの、まだお金を・・・」と

私がつぶやくと、店員は「ああ・・・」と紙袋を

カウンターに置き直して、まずレジについた。

私はお代を払い、紙袋を再び渡してもらって店を出る。


今回の件で私が得たのは、

「人違いをするのは私だけじゃない。」

「場の空気が読めないのは私だけじゃない。」

「手順を間違えるのは私だけじゃない。」

という3つの安心だった。


ケーキを大事にぶら下げて、鼻歌で帰宅した。