新聞記事をふたつ、ブログに残しておきたい。


一つ目は、メルマガ「こころは超臨界」の

NO.498「サウンド・スケープ」から持ってきた。

●自然界には、誰かがデザインしたとしか思えないようなことがしばし
ば起きます。きょう紹介しますサウンド・スケープもそのひとつかも知
れません。


サウンド・スケープ――分子生物学者・福岡伸一
【「あすへの話題」08.10.02日経新聞(夕刊)】

ニッチ(niche)という言葉がある。本紙の読者なら、まず、ニッチ産
業とかニッチ市場が思い浮かぶだろうか。しかし、このニッチには本来、
スキマという意味はない。ニッチとは、巣(nest)と同じ語源を持つ言
葉であり、生物学では生態学的地位すなわち自分の適所という意味であ
る。

ほとんどすべて生物は、自分の生活空間を限定し、食べるものを限定し
ている。つまりニッチを持ち、ニッチを守っている。そのことによって
できるだけ他種との競争を避け、棲(す)み分けを行っているのだ。もし、
生物の原理が、適者生存・弱肉強食のみであったなら世界はこれほどま
でに多様性に満ちてはいなかっただろう。

ニッチはなにも住処(すみか)と食料だけにとどまらない。音響学者バー
ニー・クラウスは、高性能録音機材をボルネオの熱帯雨林の奥地に持ち
込んで、そこに存在する音をすべて録音した。データを持ち帰り、横軸
に時間、縦軸に周波数をとって解析してみた。するとグラフには互いに
重ならない、たくさんの縞模様が現れたのだ。一体どういうことだろう
か。自然界では、音についてもニッチがあるという大発見だった。梢を
渡る鳥の高いさえずり、木々のあいだを行き来するサルの呼びかう声、
虫たちの低いさんざめき。彼らはそれぞれ自らの分を守り、お互いの干
渉をできるだけ避け、音のレベルでも棲み分けているのだ。クラウスは
これをサウンド・スケープ(音の風景)と呼んだ。

ボルネオのサウンド・スケープの中に、時折、その整然とした縞模様を
容赦なく突き抜けていく、傍若無人な大音響が記録されることがあった。
それは上空を横切って飛ぶジェット機の音だったという。

(引用ここまで)


地球上の生き物たちは相互に関連し共存し合って

編み目のようになっているということを

以前テレビで瀬戸内寂聴さんから聞いたが、

まさか、周波数までとは。


見える世界にしろ、見えない世界にしろ、

地球は大きなタペストリーなのだなあと、認識が深まった。


そして、これから人間と自然が共存していくことを考えたとき、

お互いのニッチを守るという「棲み分け」はキーワードだと思った。


*****


もうひとつの記事は、朝日新聞。

2008.10.21のコラム「08大統領選アメリカ観選記」。

タイトル『「子ども投票」オバマ氏圧勝』からの引用。

記事を書いたのは、小村田義之さん。

米民主党の大統領候補オバマ上院議員は、

陣営のスタッフを怒ることがほとんどない、といわれる。


オバマ氏をよく知る人によると、シカゴの貧民街で

地域活動をしていた時に、いくら怒っても

他人の心は動かないことを学んだらしい。


その話を10歳の次男にしたところ、それ以来、

私が怒り出しそうになると

「お父さん、オバマ、オバマ」となだめるように・・・・・・。

それでも怒ると「お父さんはオバマになれないな」と

逆襲することを覚えた。

(引用ここまで)


この記事を読んで、すごいなあと感心した。


私もすぐ娘たちを怒ってしまうので、

怒る前にまず、「オバマ、オバマ」と心でつぶやこう。


”怒っても、子どもたちの心は動かない。

 落ち着け、自分。”

そういう気持ちで、オバマと唱えよう。


人名が、まるで、魔法の呪文のよう。ぷぷぷ。


(10月21日 記す)