今までは海が怖くて

遠くからながめていた


海が無くても

生きていけると思っていた


海をトコトン拒絶していた


けれども海はやっぱり必要なので

少しずつ近づいてみることにした


体に当たる荒波は厳しかった

冷たかった


体を強く踏ん張り

流されないように努力した


波間に一人で立っている自分の強さに

酔いしれたこともあった


時々足をすくわれ

転がされることもあった


海に負けないようにしようと思っていたが

ふと気が付けば

海は私には何の悪意もないのだと気が付いた


海は粋がっている私をあざわらうこともなく

ただ波を寄せては返し

寄せては返ししているだけなのだった


少し沖に出てみた


波は岩に砕けることが無くなり

私を浮かばせたまま

おだやかに上下運動を繰り返している


海に受け入れられている自分を

そのまま周りにとけ込ませてみる


ただただ流れに任せてみる


どこに流されるのか・・・

いつまで流されるのか・・・

ひょっとしたら海はいつか荒れるかも・・・

そんな不安を捨て去ってみよう


辿り着く先は

たぶん安住の地なのだろう



*****


久しぶりに瞑想をしたら、

何もかも受け入れてみようという気持ちになってきた。


今までは、例えるなら

主婦であって主婦でなかった。

心の中は、尼さんのように俗世間を捨てていた。

周りから自分を切り離していた。


けれども今は、

「主婦」(←今の位置)として生きてみようかと思っている。


もう少し自分の人生に積極的になってみようかと思っている。


この積極的に、というのは、

カルチャーセンターに通うとか

パートに出る、ということではなくて、

生きるという実感をもっと体感してみようということ。


雑巾を持つ手をしっかり感じてみること。

抱きしめた子の頭の匂いを充分吸ってみること。

自分の作るご飯をよく味わってみること。etc


私の人生、今まで、バーチャルだった。

まるで、テレビの向こうの世界のようだった。

バーチャルからリアルへと、

自分の世界を変えていきたい。