連休中のある日、次女の幼稚園の運動会があった。


当日、私は園児係をすることになった。


早めに現地に向かい設営も手伝うので、

朝早く起きてお弁当を作り、

次女と夫にあとから来るように頼んだ。


現地に到着。


数人の人々がすでに仕事を始めている。


今までの私なら、ぼーっと突っ立って、

指示されるのを待つような気の利かない人間だったが、

自分から「何をしましょうか?」と尋ね、

他に何ができるかも周りを見ながら、がんがん動く。


気を利かすってこういうことかと

なんだか感動した。


そのうち、ふと

レジャーシートを用意しておくのを

忘れていたことに気が付いた。


家に電話して、夫に伝えたい。


けれども公衆電話用の小銭も無く、

携帯電話を持ってくることも忘れていた。


ピンチである。


周りを見渡すと、結構、携帯電話で話をしている人がいる。


借りようか。でも知っている人がほとんどいない。


引っ込み思案の自分には、声をかける自信がない。


けれども、開場時間がせまってきて、焦る一方。


とうとう、携帯を首からぶら下げているスタッフの一人に

思い切って、声をかけた。


すると、その方は、快く貸してくださり、

連絡を付けることができた。


本当にほっとすると同時に、

「世界はこんなにも優しいのか・・・」と

ただただ感激した。


「たったひとり」から受けた好意が

まるで「世界」から受けたことのように思えて、

この世界はなんとすばらしいのだろうかと、

猛烈にジーンときてしまった。