NHK教育をふと見たら
画家の平岡忠夫さんの話をやっていた。
2000枚に及ぶ巨樹の絵を描いた人の
ドキュメンタリーのようだった。
以前から日本の風景を描いていた平岡さんは、
ある時から絵を描きたくなくなってきたという。
なぜなら、どの風景も同じように見えるから。
人工的になってしまったから。
あちこちの山で杉の木がスースーと立っているが
それは誰かが植えたもの。
自然に生えたものと、誰かが植えたものとでは、
明らかに違うのだという。
人間が自然を勝手に壊しておいて、
じゃあ植林すれば良いんでしょう、
見た目は緑なんだから同じでしょう、
なんてそんな単純な話ではなかったのだ。
平岡さんはこんなたとえを言っていた。
「同級生が全員同じ顔だったら、どう思う?」と。
競い合うように生えてこそ、自然。
この番組で、大きな事を教わった気がする。
この木の話は、人間にも当てはまる。
今の学校などで、競争を嫌うが故に
一律同じ状況にしようとしているが、
それはやはり自然なことではないのだろう。
みんな違うからこそ、助け合ったり
認め合うことが出来るのではないだろうか・・・。
さて、そんな平岡さんが
樹齢1200年の大きな杉の木(精進の大杉)と
偶然の出会いをし、また絵を描く意欲が湧いてきた。
それからは巨樹を探して絵を描くようになったらしい。
その数、2000。
その二千枚を達成し、今度は三千枚に挑戦しているらしい。
もちろん、その巨樹一本を探すのさえ
とても大変なことだ。
でも、命の続く限り、探して描いていきたいのだという。
日本にはまだまだ、貴重な自然が残っているんだね。
これ以上、壊さないでおこう。大切にしよう。
私たちは、自然と離れては暮らせないのだから。
そして、本当の自然とは何かを
もう一度良く考えてみた方が良いのかもしれない。
もちろん、
「植林したって意味がないからやめろ」と言っている訳ではない。
しないよりはした方が良い。
ただ、一度壊れてしまった自然が
元に戻るにはかなりの時間がかかるから
必要以上に破壊するのはやめようね、ってこと。