世田谷から、今いる神奈川に引っ越してきたのだが、

本屋へ行くたびに、「スピリチュアル」の本を買おうか買うまいか、

いつも悩んでは買わない、という日々が続いた。


何度も手にとっては、表紙だけ確認する。

この本の著者の、「江原啓之」って何者だろう?

占い師なんだろうか?カウンセリングの先生?

占いの本だとしたら、私には興味がない。

気になる。でも買えない。そんな不思議な本。


ある日、テレビを何気なくつけたら、

その江原啓之さんの特番をやっていた。

「あのスピリチュアルカウンセラー、江原啓之の素顔を・・・」

とナレーションが流れたので、

「あ、あの本を書いた人って、この人か」とちょっと興味が出た。


この番組を見たことさえ、今から思えば必然なのだろうが、

そんなこともつゆ知らず、ただ見てみることにした。


霊能力者、ということはわかったのだが、

昔から抱いていた霊能者とは違う雰囲気や容貌にびっくりして、

こんな人もいるのか、と思った。

そして、何より江原さんに惹かれたのは、

番組で、とても美味しそうにアイスクリームを食べる姿だった。

そのお茶目さがかわいくて、なんだか好感が持てた。


この番組を見たことがきっかけで、

図書館で江原さんの本を借りることにした。


そうして、この世界が妙に面白いことに気が付き、

他にも美輪さんの本や、シルバーバーチの本、

心理学、宗教、かたっぱしから読みあさった。


そうして、スピリチュアルの本に一貫性があると気付いてからは

ますますのめりこんでいった。


ただ、スピリチュアルという名前をかかげている本の中には

偽物ももちろんあって、たくさん読んでいくうちに

本物か偽物かも見分けられるようになってきた。


そのうち、「オーラの泉」の番組が始まって

これも見るようになったのだが、

まさかあの美輪さんが

江原さんの横にいるとは思いもしなかった。


美輪さんの鼻歌で、ここまで来てしまった・・・。

なんだか、不思議な縁を感じる。


そして、いつの間にか、夫や子どもへの対応も

かなり柔らかくなってきた。

他の人とどうやってつきあって良いのかが

だんだんわかってきて、

すごくおだやかな気持ちで生活出来るようになった。


美輪さんとすれ違ったあの出来事は、

私の人生にとって、あの時点でドンピシャだった。

それ以前でもそれ以後でもだめだったと思う。


人間、苦しんでいる先に、必ず活路はあるんだなあと

思わずにはいられない。

むしろ、苦しまないとわからないことって多いし、

苦しんでいたあとに救われると、これほど感動することもない。


美輪さんと江原さんを知ることが出来たことが

偶然ではなく必然なのだとしたら、

なんて粋なはからいなのだろうと嬉しくて仕方がない。

今まで悩みながらも自殺せずに生きてきて、

本当に良かったと思う。

自分にとっては、かなりのレベルアップだ。

もう昔の私ではない。

変わっていく自分が、とても愛おしい。


もう一度、同じ人生をやりたいかと誰かに言われたら、

私はきっとNOと答える。

これからもっと、先を歩きたいから。

だから、これからも前を向いて歩いていくだろう。