小説を連載しています。
「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。
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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)
(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。
登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。
前作を読まなくても大丈夫です。)
なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知
「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次
「村」のまとめはこちら → 百輪村物語 目次
登場人物名は、アルファベット表記です。
A(3-5 スケバンのボス) 悪久亜 アクアB(2-3担任・家庭科担当) 芭蕉先生 バブルC(2-3 生徒会副会長) 千枝 クララD(2-3 転校生) 大奈 ディアナE(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデルF(1-1 DIY部・部長) 文子 フェリスG(1-4 DIY部・副部長) 月夏 ゲイナH(百輪女子高の教頭) 広瀬先生 ヒラリーJ(3-4 生徒会会長) 純子 ジャニスK(草切男子校2年) 加流 カールL(百輪女子高の校長) 蘭堂先生 リンドンM(1-2 ダズンのヘッド) 正美 マーシアダズン=1年の不良グループ名O(草切男子校3年) 織音 オリオンP(2-3) 風由子 プリシアρ(Kの母親 美容師) 六花 ローズ
では、どうぞ。↓
見えないあいこ(3)
果たして、彼らはそこにいました。
「あ、ボス、Eの姉御が!」
指をさす手下の声に、Aたちは一斉に顔を上げました。
河川敷を見下ろすように、Eが立っていました。
Eは慣れたように、ザーッと坂を駆け降りると、
Aの前に現れました。
まるで帰省した孫を迎え入れるおばあちゃんのように、
Aは震えながら、すがるようにEに近づきました。
A「おお、おお、帰ってきてくれたのね、E。待ってたわ」
E「違います」
A「えっ?」
Eの一言に、その場にいた誰もが息をのみました。
E「Aさん、二人きりで話をしたいんですが」
気勢をそがれたAは、一つ咳ばらいをしました。
A「・・・わかったわ。みんな、今日は解散して」
「は、はい」
手下たちは、名残惜しそうに散っていきました。
Aは憮然とした様子で腕を組み、Eに言いました。
A「私は絶対にあんたをあきらめないんだからね。
どんな話をされてもね。
そこんとこ、わかってて、何か言うの?」
E「・・・うまく言えるかわからないのですが。
たとえ話をしていいでしょうか」
A「たとえ話?」
E「そうです。
こんな風に、考えてもらっていいですか?
あなたは、いわば大企業の社長。
私はその秘書の一人でした」
A「え?まあ、そんな感じよね」
E「けれど私はフリーランスの道を取って、
そちらを退職しました。わかります?」
A「退職届、勝手に出してきて。
納得いかないわよ!」
E「自己都合ですみません。
ですが、私の中では、道はもう違うんです。
私は、あなたの下では働きません。
でも――関係を切りたいわけではありません。
必要なら、対等な立場で関わることはできます。
・・・どうぞ、ご了解ください」
Aは足元の小石を拾うと、川に投げ入れました。
A「小難しいたとえ話して!!
結局、別れ話じゃないのよ!!」
Aはいくつもいくつも石を拾っては、川に投げました。
そして、1つの石を握りしめ、肩を震わせました。
Eは、そんなAの背中をじっと見つめました。
E「・・・」
A「なんなのよ、なんなのよ・・・!
あんなにかわいがってきたのに・・・
何が不満なのよ!」
E「・・・」
A「・・・あんたは、” 剃刀E ”なんかじゃない。
私にとっては、
世界最高の・・・アーミーナイフだったのよ」
Eはそっと目をつぶりました。
Aのそばに付き従い、一緒に戦ってきた日々が、
走馬灯のように次々と思い浮かびました。
(続く)