2013年のフランス映画。ミステリー仕立てなのが気になって見に行った。
すでに別れを決めた元妻のために、誠実に対応する男が素敵。なかなかこんな男は現実にはいないなんて、全然本筋と違うところで感動してしまった。
たぶん、テーマは「過去」にとらわれて生きるか否かなのだろうか。
ミステリー仕立てなので、私には難解なテーマでも飽きることなく楽しめた。

『ある過去の行方
小川洋子の現実と夢との境にある世界が大好きだ。
『ことり』もまたそんな世界に暮らすことりを愛でる男の半生。

『ことり』
ことり/小川 洋子
¥1,620
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読後、もっとゆとりをもって暮らしたいなあ。と忙しく暮らす私は思った。
どちらも実話をもとにした作品だ。

『ダラス・バイヤースクラブ』 はまだエイズがゲイたち特有の病気と多くの人に信じられていた時に、保守的なアメリカ南部でエイズに罹った男の孤立奮闘するお話。HIV薬を巡り、製薬会社やFDAとも争っていく。巨大資本の製薬会社と医者が癒着して、利益のためなら弱い人を踏みつけにする様も描かれている。その構造は今も変わらないのかもしれない。

あなたを抱きしめる日まで』 は、アイルランドがまだカトリックの強い影響を受けていた時代に、子供を修道院で産み、生き別れになった母の子供を訪ねる旅。

どちらもとてもいい映画だと思う。
どちらの映画の主人公も社会正義の旗の元に闘ったわけではない。自身の身に降りかかった出来事に逃げずに立ち向かったにすぎない。
人は、必死になにかを探す、あるいは一途に行動すれば、思い描いたものとは、少し違うかもしれないけど、ある結果を手にすることができるのかもしれないと思えた。たぶん、それは夢も同じかもしれない。
今でも、ある朝、自宅前の新聞配達店の店頭に貼られていたビラを思い出す。50年前のケネディ暗殺である。
まだ、子どもだった私には、それがどれほど世界的に大きな事件かは推測しようもなかったけれども。

パークランド』 は、そのケネディ暗殺事件の4日間を追ったドキュメンタリー風の作品だ。真実を暴くというよりも、暗殺事件後の周辺の人々の動きを追ったといった方が正しい気がする。
未だに、事件の真相が闇につつまれているだけに、核心に迫るものか・・と私は期待したけど、その点では拍子抜けだった。
ただ、その日の人々の緊迫感はつたわってくる。

珍しく予告編に惹かれて、映画館へ行ったのではない。
たまたま新幹線の中で読む本として購入したのが、この映画を基に書かれた小説だったからなのだ。サクッと読めて楽しい本だった。それで、映画を見に行った。

コンピュータの人工知能のOSに恋する男のお話。
近未来の世界・・・たぶん10年前後には、ありうるかもしれないと思う世界だけに、とてもおもしろかった。
OSに恋するというのが、バカバカしいとかとても思えなかった。
人は、誰もが孤独を抱えているから、自分を理解してくれようとするものに愛情を感じるのは、ごく自然な気がした。
ユニークで、楽しくってちょっとほろっとするラブストーリーだ。

HER 世界でひとつの彼女