30年前、我が家に時々訪れる友人がいた。
いつも静かに勉強ばかりしている人だった。その後彼は、ヨーロッパへ旅立ち、コンタクトは途絶えた。
その友人の消息をひょんなことから知ることになった。
でも、連絡先がわからず、ネットで検索をしてみた。
彼と同姓同名で、滞在国、職の一致する人のメアドを得たが、それが彼であるかどうかは不明だった。実際にそのメアドが未だに使われているかどうかさえも。
彼が日本語を読める環境下ではないと知っていたので、とりあえず、簡単テストメールを英語で出した。返信の来る確率は50%だと思った。
その返信が今朝来た。あいかわらず、以前と同じようにフランス語のメールだった。
でも、とても嬉しかった。
ネットに感謝したい。
オーストラリアの旅から戻ってきて1週間。
イマイチ、実際に旅に行ったのか・・・それとも夢を見ていたのか、ぼんやりとした感覚の中にいる。
そろそろ、頭の中に霧が発生する年代のせいだろうか?

思いたち、無計画に出かけた今回の旅。取り立てて、どこかの観光地めぐりをしたわけでもないが、オーストラリアの生活をほんの少しのぞけたかもしれない。
友人宅では、地元の老人会?の卓球クラブに参加して、卓球とお茶とおしゃべりを楽しみ。
友人と友人の息子と私と娘でプールの試合をして、息子のブライアンに「ありえない試合」と言われながらも、娘はすっかりプールの虜になってしまった。今度行く時には、彼らに勝つと宣言する始末。
雨ばかりの日で、とても寒くて、遠出をする気にはならなかったけど、メルボルン郊外のゆったりした暮らしは満喫できた。
そして、メルボルン。
今回は、アパートメントホテルにした。自炊を望んでいたわけじゃないけど、メルボルンの物価の高さに、結果的には、アパートメントでの自炊生活をしたので、この選択は大正解。
メルボルンは、ともかく物価は高い。東京都と同じか、コンビニ商品などはそれ以上の価格がする。特に飲料水、そしてできあいのサンドイッチなんか800円前後もする。とても買えない。野菜も果物も豊富な国だけから、キロで買って、自炊する分には、さほど高くはないのかもしれないが、3~4日では、インスタント食品+サラダ+パンの簡単メニューで乗り切るしかなかったよ。
なにしろ、今回の持参金は800米ドルのみ。最後の2日は、残り100ドルを切り、さすがに不安になって、銀行のATMを使い、100豪ドルプラス。さらに、メルボルンで最近できたカジノを初体験で10ドルが136ドルになって、なんとか帰りの必要経費をひねり出し、ランチレストランで食事もできた。もっとも、スーパーで買ったものが多いとはいえ、おみやげ代もバカにならなかったけど。
おみやげは、はちみつにTIMTAM、そしてナチュラル化粧品。それ以外・・・では、メリノのマフラーを夫と息子に。
あちこち知っているわけでもなし、探索もしなかったから、大声ではいえないけど、一番おしゃれだと思ったのは、アートセンターのサンデーマーケットに並んでいた商品たちだったよ。

前回は、冬、今回は早春のメルボルンの旅。次回は、もっとゆっくりと春か、秋の時期に出かけたと思う。
格安のジェットスターが就航したのは、また出かけられるという気持ちが持ちやすいから、嬉しい。それに格安で十分快適だった。

ここのところ、なぜかとても疲れていた。
夏の暑さのせいばかりではない。
休暇・・・がほしいと思った。仕事だけじゃなく、日常生活からの休暇。
そんな時に、娘の一言。
「オーストラリアへ行きたいんだけど、行かない?」
オーストラリアか・・・友人夫妻も最近、人の訪問が少なくなって淋しくなってきた・・なんてつぶやいていたし、彼らの年齢を考えても最後の訪問になるかもしれないから・・・・行こうと思ったのが、2週間前。
すぐに、仕事先で、休暇のお願い。(仕事は、正直山積み状態ですが、不況の今日。文句はでない。パートですもの私)。
で、明日出発する。
出発1週間前には、ぎっくり腰になり、3日前には、歯の詰め物がとれ・・・・と悪い予感がしなくもないけれども、まあ、悪いことはそれでおしまいということと解釈しよう。

思い立ったら、旅行に出かけられる自由のありがたいこと。
いつまで、この自由が持てるだろうか?そして、いつまで、フレキシブルに行動できるだろうか?
だからこそ、この時を大切にしたい。

10日間のヴィクトリア州探索(もっとも、ほとんど友人宅の居候だけど)。
そして、はじめての格安航空。ジャットスター。
計画性ゼロの旅行の楽しさを満喫してこようと思う。

時折、ニュースで流されるアフガニスタンの状況にほんの少し心がチクリとしても、遠い見知らぬ国のことでしかなかった。
時には、2.3年前、偶然近所の駅で会って、話をしたアフガニスタン人がどのように心を痛めているだろうかと思ったりする程度のものだった。
昨日、オーストラリアの友人の孫が、アフガニスタンに派遣されることを知った。
それを知った途端、まず最初に思ったのは、一緒にお茶をしたやさしそうな彼の両親のこと、そして、彼をこよなく愛している友人夫妻の心境だった。
兵士は、彼の職業。
アフガニスタンであれ、イラクであれ、オーストラリア軍が関わっている地域に彼が派遣されるの可能性は今までだってあったのだけど・・・・・
戦場に息子や孫にたとえ、仕事でも行ってほしいと思う親はいない。
この週末、友人たちは孫息子に会うために旅にでた。どんな思いだろうかと思う。
写真でしか、知らない青年だけど、あの明るい笑顔を失うことなく、無事に戻ってほしいと思う。

ネットで私の世界は、ボーダーを超え、広がった。そして、もう戦争映画を見ることは正直できなくなった。
いつの間にか、夏。しかも、もう8月。
この分では、いつの間にか冬。 しかも正月というふうな流れになっていきそうだ。

年齢を重ねる分だけ、時の流れは速くなっているのだろうか?

今日は、休日、といっても毎週木曜日は、休みにしている、お気楽ワーカーな私。
家にいても暑いだけだから、映画と絵画鑑賞、まとめてできる渋谷文化村へ。

今年何本目かは忘れてしまったけど、映画は『華麗なるアリバイ』。アガザー・クリスティ原作のフランス映画。
前評判(週刊文春の記事)はイマイチだったけど、その批評はかなり当たっていた。途中ほんの一時だが、眠ってしまった。
映画館で眠ってしまったのは、ひさしぶり・・・暑さや年齢のせいというより、タイクツだったというのが正解かも。隣の席のお嬢さんも何度もため息ついていたものねえ。

そして、その後は、『ブリューゲルの版画展』へ。
寓話が好きな私は、カレの宗教からヒントを得た寓話的な版画がおもしろかった。

文化村から外へ出たら、程良い光の具合。
一日、ゆったり、いい暑気払いができた。
また、明日から暑い日々だけど・・・。