どのような最期を迎えるのか、迎えたいのか、年とともに考えるようになる。
「母の身終い」は、年老い、不治の病の女性の選択と、彼女と息子の関係を描いたい映画だ。

地道に生きていきた彼女と、少し生きたかの違う息子との葛藤。
そして、尊厳死を選び、最期の薬を飲む彼女の姿には、涙が零れた。
尊厳死の書類にサインした時、ほんの一瞬心が震えたときを思い出した。

「死」に面したとき、潔くありたいと思うけど、そういう風に臨むことができるだろうか。

母の身終い
「郵政不正事件」の被告となり、無罪を勝ち取った村木厚子さんの事件の発端から無罪を勝ち取るまでをドキュメンタリー風にまとめた一部と彼女の夫のインタビュー、事件の核となる村木さんの部下との対談などの二部の構成となっている。サクっと読める本だ。

この本を読むまで、正直「冤罪」というものは遠くの出来事のように考えていた。でも、ひょっとしたら、ひょんなことで被告席に座らされることがあるのかも・・と思ってしまう。
一度、検察に起訴されれば有罪の確率は99.9%とか。村木さんは、彼女自身が書いているとおり、経済面、バックアップ面などである意味恵まれていたかもしれない。それは、彼女自身が作り上げてきたものだろうし、本を読んでなんて沈着冷静な人なのだろうと感心した。
弱虫の私には、とても彼女のように振舞える自信はない。

私は負けない 「郵便不正事件」はこうして起きた/中央公論新社
¥1,470
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スウェーデンを代表する映画監督の一人、イングマール・ベルイマンと女優リヴ。ウルマンの物語。
リヴ・ウルマンのインタビューとベルイマンと彼女出演の映画のシーンで構成されたノンフィクション
。監督と女優であり、一時期は愛しあう恋人同士、そして別れた後は、生涯最高の友達へと関係を発展させていく。

二人の物語なのだけど、リブの言葉のなかに自分自身の過去、現在のさまざな関係を投影してしまう。

リヴ&イングマール

今日が初演だったけど、意外なほどガラガラだった。
でも、私は、先日の「ハンナ・アーレント」同様見てとてもよかったと思える映画だった。

今年始めにネットの友人の一人が「アンナ ハーレント」を見て凄くよかったと聞いてから、しばらくして岩波ホールでの上映を知った。
なかなか、見に行く時間がとれなかったけど、今日1時間前に行ってまず驚いたのは、チケットを並ぶ人の列。
混雑しているとは、噂で聞いていたけど・・・・びっくり。私の後ろに並んだご夫妻は八ヶ岳からわざわざこの映画を見るためにやってきたという。
ほとんどが、中高年の男女。珍しく男女の割合に偏りがさほど見れなかったような気がした。

ハンナ アーレントはユダヤ系の政治哲学者。ナチのアイヒマン裁判傍聴記事を通しての彼女の思想、そしてその反響に対する彼女の揺るぎない姿勢をメインにハンナ・アーレントを描く。
ひょっとすると眠ってしまうのではというのは懸念は、すぐに吹き飛んだ。
並んでチケットを得て、見てよかったと思う。


ハンナ アーレント


たまたま、何かでこの映画を知ってから見たいと思っていた。
やっと、ギンレイで見ることができた。

ニューヨークのストリートファッションを撮り続けるビル・カニンガム撮影当時83歳?)を追ったドキュメンタリー。
好きなことを仕事として持てることは、とてもしあわせなこと。そして、ビルはその仕事に全人生を捧げている。
けっして、強欲に走らず、ひたむきに自分の仕事スタイルを長年守り続ける姿は感動もの。
もちろん、さまざまな出来事があったに違いないけど、ニューヨークの街を自転車で走り、人々のファッションを追い続ける彼の生き方は清々しいという言葉がぴったりだと思った。