近年、シロアリ被害が深刻化しています。被害総額は年間数百億円に達し、深刻な社会問題となっています。特に、近年普及している「基礎外断熱」は、シロアリ被害を受けやすい構造となっており、対策が重要です。
*シロアリのチェックポイント
- 建築前に、シロアリ対策に精通した専門家に相談する。
- 建築後は、定期的に点検を行い、早期発見・早期対処に努める。
まず、建築前に知っておきたい基礎知識から紹介していきます。
シロアリ被害の現状
シロアリは、日本全国に生息し、木造建築物にとって最大の敵です。被害総額は一千億円に達し、住宅だけでなく、公共施設や文化財なども被害を受けているといわれています。
近年は、都市部での被害も増加しており、油断できません。
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基礎断熱とシロアリ被害の関係
近年、断熱性能向上のため「基礎断熱」を採用するケースが増えています。しかし、基礎断熱はシロアリ被害を受けやすいというリスクがあります。
断熱材がシロアリの通り道となり、発見が遅れる可能性があるからです。
一般的な防蟻処理された断熱材は、5年程度で効果が薄れ、定期的な再処理が必要となります。基礎断熱は、シロアリ被害の兆候である土の跡などが確認しにくい構造になっていますので、防蟻処理の効果が切れた後は注意が必要です。
基礎外断熱でシロアリ被害を防ぐための対策
- 定期的な点検: 5年に1回程度、目視でシロアリの侵入がないか確認します。
- 土壌処理: 定期的に、シロアリが嫌がる薬剤を土壌に注入します。
- 防蟻処理された断熱材: 長期効果のある防蟻処理された断熱材を使用します。
- 施工方法: 基礎外断熱と基礎立ち上がりの間に隙間を作らないように施工します。
建築後のシロアリ対策
ここからは、建築した後のシロアリ対策を紹介していきます。
- 床下点検: 床下点検口から定期的に床下を確認し、シロアリ被害の兆候がないか確認します。
- 外周部点検: 外周部を巡り、土の跡などシロアリ被害の兆候がないか確認します。
- 専門業者への依頼: 定期的な点検と予防措置を専門業者に依頼することで、安心できます。
- 長期優良住宅におけるシロアリ対策
長期優良住宅では、劣化対策等級と維持管理等級が設けられており、シロアリ対策はこれらの等級に求められる重要な要素です。
日頃から、雨漏りや湿気対策など、シロアリが発生しやすい環境を作らないように心がけることも大切です。
シロアリ被害の兆候
- 床や壁に小さな穴が開いている
- 木材が腐食している
- 羽アリが発生している
- 土の跡がある
- 異臭がする
シロアリ被害を発見した場合
速やかに専門業者に連絡し、調査と駆除を依頼する。
被害状況によっては、修繕やリフォームが必要となる場合もある。
シロアリ被害を防ぐためのポイント
シロアリ被害にあいやすい場所は、以下の記事で解説しています。こういった情報を参照し、シロアリ被害がないか確認しておくとよいでしょう。
シロアリ対策の費用
シロアリ対策の費用は、建物の規模や被害状況によって異なりますが、数万円から数十万円程度が目安です。
まとめ
シロアリ被害は、早期発見・早期対処が重要です。建築前、建築後に関わらず、適切な対策を講じることで被害を防ぐことができます。
参考情報
免責事項
このブログ記事は、情報提供のみを目的としており、専門的なアドバイスを代替するものではありません。シロアリ対策に関する具体的なアドバイスについては、専門家に相談することを推奨します。