天空の寺院 | 風を感じて

風を感じて

アラカンに突入。セカンドライフ、ぼちぼち行こか。

カンボジア2日目は朝4時に起きて、まだ真っ暗な5時に出発。

タイ国境にある天空の寺院「プレアヴィヒア」へ。


ダッチヤさんの運転で、今度は北へ3時間半ほどクルマを走らせます。

途中、地平から朝日が昇ってきました。


そして、ずっと平原だったところから、徐々に遠くに山が見えだしました。山の向こうが微笑みの国タイです。


でも隣国のスメイさんからするとタイとカンボジアは昔から争いが絶えず、あんまり良い印象は持ってなさそうです。

どこの国も隣国とは近くて遠い間柄なのかもしれません。


国境付近は領土をめぐって、タイとの紛争が絶えなかった場所。

今は紛争は治まっていますが、他の場所より幾分かの緊張感があります。今も地雷原があり、容易に近づくことはできません。

国境付近には、今では空き家になっている兵士の宿舎が点々と続いています。


目的地のプレアヴィヒアは標高650mの山頂にあるヒンドゥー教寺院遺跡で、2008年にカンボジアで2番目に世界遺産登録されました。

クメール時代(日本の平安時代の頃)に創建され、その後アンコール王朝にかけて増改築されており、今残る遺跡はその頃、1,000年くらい前のものだそうです。


山頂付近が急斜面の悪路のため、麓のチケットセンターで、荷台にベンチを取り付けた四駆のピックアップトラックに乗り換えます。




ボクと娘とスメイさんと、そしてドライバーのダッチヤさんも一緒に後ろの荷台に乗り込み、いざ山頂に向けて出発。

前日はドライバーに徹していたダッチヤさんは、ピックアップトラックに乗り込むと、楽しそうに自撮りをしていました。カンボジア人のダッチヤさん、ここには初めて来たみたい。



急な斜面の途中から、タイと領土をめぐって争っている箇所があり、そこから先は道路は狭く、整備されていません。

特に駐車スペース付近まではむき出しの岩場で、そこを4WDで突っ切ります。

揺れる荷台で娘がワッキャ喜んでいました。


タイ国境を臨む一帯にはカンボジアの国境警備の兵士が住んでおり、土のうを積んだ塹壕の物々しさとは裏腹に、兵士の家族と思われる子供たちが無邪気に遊ぶ姿が対象的です。

ただ兵士も銃を持ったりしておらず、談笑していたり、家族と遊んでいたり、今は平和な空気が流れています。


何気に道端にバナナがなっています。


車を降りて、そこから岩場をさらに徒歩で上っていくと、両脇にナーガの欄干が施された石畳の参道に出ます。五つの塔門を通って山頂の中央祠堂まで、800mほどの登り坂や階段のある参道をひーこら言いながら歩いていきます。

雨季の時は大変そうだ。







ここも崩壊が進んでおり、修復や復元作業中のところがチラホラ。

でも第1塔門から第5塔門を通り中央祠堂まで、もうそこらじゅうが映えスポットです。

カンボジア人のダッチヤさんもお上りさん状態でした。


2000リエル札にも印刷されている第1塔門。

スメイさんとダッチヤさん。





ここには対のタオ(ライオン)が安置されていたようです。ガォ~。

レリーフのモノマネ。
これとライオンはスメイさんにヤラされてます。





スメイさんのiPhoneテクニック。
パノラマの応用術です。


プレアヴィヒアはもともとはシヴァ神を祀るヒンドゥー教の寺院でしたが、今は中央祠堂には仏さんが祀られており、現役の仏教寺院になっています。地元の人々がお参りに訪れており、オレンジの袈裟をまとったお坊さんもおられました。


靴を脱いで祠堂の中に入り、同じ仏教文化の影響を受けた国民として、とりあえずお参り。

なーむー(でいいんかな?)。










中央祠堂の周りは回廊になっており、回廊を抜けるとカンボジアの大地が見下ろせる断崖に出ます。

超絶絶景スポットです。


空と大地が交差している感じ。







ここで新兵器GoPro登場!

地球が丸い。




帰りは遺跡横の岩場の斜面を一気に下って行きます。ここも雨季だと歩くの大変そうだ。


再びピックアップトラックに乗り込んで下山しました。


さっきまでいた山頂の遺跡が小さく見えました。



つづく。