エネルギー基本計画に対するパブコメ 1 | karitoshi2011のブログ

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結論から記述します。今回の基本計画案を撤回し、原発事故の検証と事故収束を先行してください。

 私は福島県の避難指定区域外から北海道に避難しています。今回のエネルギー基本計画案では、東京電力原発事故について、事故の後処理に関してのみ「国が前面に出る」と抽象的な言葉で記した上に、まるで事故そのものが終わったかのような不実な記載がなされています。事故の収束の方法も時期も記されていないこの文章で、次の原発の稼動を図ることは、福島県民をはじめとする世界中の原発事故被害者に対して、日本政府が不誠実であることを示すだけです。

 まずは、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束を、全力で行ってください。この収束作業はこれまで、世界中でどこでも経験したことがない、難事業です。原子炉3機のメルトダウンと格納容器損傷。原子力発電所建築物からの、同時に複数個所にわたる大規模な放射性物質の大気中への大量放出。漏出場所が未だ確認できず、止める方法さえ定まらない、地下及び海中への原子力物質の漏出。それらに起因する、周辺の動植物への放射性物質の拡散と蓄積。それに加えて、オリンピック招致委員会での、恥ずべきとしか言いようがない内閣総理大臣の虚偽の説明。環境中に放出された放射性物質の回収に関しては、日本政府は自治体と東京電力にほぼ丸投げして、責任回避を続けています。環境大臣に至っては、福島県を訪問した際に、被害者である福島県民が放射性物質の保管に何らかの責任があるかのような一方的な主張をして開き直ったままで、政府としての統治能力のなさを、世界中に見せ付けたままです。
 国家としての信用、国民に対して信頼を求める資格の有無を、今、日本政府は問われているのです。東京電力と政府が作成した中長期工程は、事故の詳しい状況、圧力容器の状況、そして、格納容器の破損状況、圧力容器内に事故発生時に存在した核燃料の現在の形状と散乱度合いが全く把握できない中で書かれた、机上の空論以前の、空想または妄想の産物です。それだけでなく、事故がどこを発生箇所にして、どのように進展したのかさえも今もって把握できていません。

 最もわかりやすい点を指摘するならば、事故発生当時、燃料が装荷されていないはずの4号機で、一体何が起きたのか、事故発生から間もなく3年が経過しようという現在でも、根拠が薄い推論が発表されているだけです。世界中の科学者や技術者が検証可能な証拠を挙げての推測ならばともかく、事故現場の検証そのものもまだ行われていません。事故の発生原因も事故の展開の状況も検証せずに、一体どのような「事故対策」を行ったつもりでこのような計画案を公表したのか、被害者の一人として、全く納得できません。

 今回のエネルギー基本計画案の中にも、その前に発表された政府の文書の中にも、事故の発生原因と展開の状況を確定的に説明できる文書は1つも存在しません。不思議なことに政府は、今回の事故の真相と実情を、政府組織や国の資金力を用いて確認しようとする努力を、不十分な事故調査報告書の提出をもって、終りにしようとしています。世界中に影響と不安と放射性物質の拡散を招いた、この人類史上最悪とも言える事件について、うやむやにしようとしているとしか考えることができない状況です。東京電力が引き起こし、政府が殆ど管理できず、付近住民と自治体には情報を伝えることができなかった、あの原発事故に関して、何がどのように失敗したのか、確認さえもなされていません。日本政府は原発事故に関して、責任能力無しと断ぜざるを得ない状況です。

 また例を挙げるならば、今回の事故に関する被害者は地方公共団体や商工会議所だけではなく、住民個人や、個別の事業主も数えなければならないはずなのに、被害の聞き取りさえも政府は実施していません。いや、実施することを回避しています。行政が責任ある事故に関して、行政が事故の被害者から被害状況の調査さえも行わず、さらには警察検察も被害加害の状況確認を行わないならば、そこに法の支配が及んでいると言える筈がありません。事故の被害は確かに、まだ広がりつつあります。だからと言って、事故の被害の広がりが終わるまで被害調査を行わないとすれば、行政が統治を放棄したとしか思えません。

 あえて書きます。あなたたち政府は、私達被害者を、現在進行形で捨てています。事故発生から捨てて、今もまたさらに原発再稼動によって、捨てなおそうとしています。私達が、この日本国の国民であると認めるならば、今回の基本エネルギー計画案の撤回を求めます。そして、日本の持てる科学と技術と人材の総力を結集して、東京電力原発事故の検証と、事故収束作業を実施してください。