「母…ギブかもしれない。うぅ…。」
「母さん、気付くの…早!!」
長男の笑い声が耳に響く。
毎晩、忙しい中、電話をかけて様子を気にかけてくれる長男。
まだたったの6日しか経っていないけれど…
仕事帰りに感じた、もやる気持ち、そして、体力的にも厳しいと感じていることを素直に話してみました。
すると、
「俺から言うつもりは無かったけど」
と、前置きして長男が話し始めました。
「飼いたいっていうのは、父さんが生きてた頃から何回も聞いてるし、
猫の寿命と母さんの年齢考えたら、なるべく早く飼う方がいいだろうと思って。
まぁ父さん亡くなって、まだ日も浅いけど…ワンチャンだと思ったんだよね。」
「うん。」
「だけど母さんに、子猫育てるだけの気力と体力があるのか、
俺にも分かんないし、母さんもやってみないと分かんないと思ったから。」
そう言って長男はこう続けました。
実際、仕事行って、家事して、それだけでも大変なのに、子猫の躾をするとなると、相当体力使うだろうし、いつ言ってくるかなと思ってたとのこと。
でも、子猫の為にも、本当に環境を変えるなら、なるべく早い方がいいかなとは思っていたと。
そして、もしそういうことになっても、こっちはいつでもOKだと、夫婦で話し合ってあるということ。
「だから名前も、俺が決めたんだよ。」とまで言ってました。
そして、父が亡くなってから、
『今できること、やりたいことを、今、やります!』宣言して、
サロンにも毎月、元気におしゃれして通ってきている母を、応援してくれていたようでした。
母…面目ないけど、有難い。
夢のような猫さんとの生活を、”体験”ではなく、”本気”で飼おうと思って始めたことで、
本当の自分の気持ち、そして自分の気力と体力にも気付くことができました。