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まずはそれぞれの特徴まとめ。
蟹座…4/偶数/活動宮/水
魚座…12/偶数/柔軟宮/水
同じ水のエレメント。一般的に同じエレメント同士だと相性がいいとか言われますが、私は何となく12星座の中で一番苦手に感じるのが蟹座でした。土星が蟹座にあるからかも知れないけど。
蟹座的なことはどうも受け入れられなかった。仲間意識だとか、郷土愛、愛国心… そういったものは好きになれない。自分の家も好きになれないし、故郷にも誇りが持てず、どこか自虐的で。他人が内輪で盛り上がってるのを見ると、途端に何かが急速に冷めていく。
あらゆる境界線を溶かして越えていく魚座と、しっかり境界線を引いて分ける蟹座。
この二つが同じ水のエレメントだとしても、どうして分かり合えるだろうか?
かつての私には蟹座は最も遠くにある星座でした。
かといって、あらゆる境界線を溶かして越えていくことに満足していた訳でもなく、むしろ苦しかった。
自分を犠牲にし、周りに対して自分のことのように心を砕く。それが当たり前の生き方であると何故か思っていた。
ずっとそんな生き方をしていると、自分を見失っていきます。
そして、自分が何者かわからなくなり(今でもわからないけれど)、鬱になった時、最初に必要だったのは蟹座でした。
蟹座を覚えるしか、生きていく術がなかったのです。
まず、自分の管轄すべき領域と、他人の管轄すべき領域を切り分ける。他人の心や行動、思考は他人のものであって、自分が悩んだりどうにか出来るものではない。出来ることがあるとすれば、寄り添うことだけ。そこに自分のことのようにエネルギーを注がないということを徹底的に意識する。逆に、自分の心や行動、思考は自分のものであって他人がどうにかできることでもない。自分の全ては自分次第なのだ。
そうやって、自分を守ることを覚えて初めて家族、友人、と徐々に守る範囲を広げていける。社会に出ていくこともできるようになる。
蟹座という自分の基礎、ベースは本当に大事。ここの土台がしっかりしていないと、その上には何も積みあがらない。
「自分の領域を守る」ということは、すなわち「他人の領域を守る」ということでもあります。
そして、自分の領域を守るということの大切さを知ると、他人が持っている他人の領域を他人が守るということも尊重できるようになる。本当の意味で他人に優しくなれる。
それが真の魚座のあるべき姿。その魚座のエネルギーを発揮するためには蟹座を学ぶ必要がありました。
確固たる境界線を知らないと、境界線を溶かすことも出来なかったのです。
で、その逆もまた然り。
境界線を越えること知らなければ、きちんと境界線を引くことも出来ない。
甲羅の外の世界もまた、内の世界と同じということを知らない蟹の甲羅はバラの棘のようにとげとげしい。
本来、蟹の甲羅は内側を守るものであって、外側を攻撃する必要はないはず。その棘は、外側に向けられているように見えて実は内側を刺している。
基礎となる心のベース4ハウスが、月の‘安心’ではなく‘不安’で満たされていると、自分を刺している棘が見える形になって外側に現れる。その棘が決して‘悪い’わけではないけれど。
恐らく世の中に蔓延している誹謗中傷やいじめ、パワハラといったもの正体は棘のついた蟹の甲羅。
きっと人はホロスコープをぐるぐると何周も回すことで、成長していくのでしょう。
かつての私には、蟹の甲羅に棘があるように見えていた。だから苦手だったんだなと今はわかる。その棘は実は自分で自分に向けていたもの。心の基礎が‘不安’ベースの意識で過ごしていたのだと思います。
真の蟹座の‘自己肯定’を知れば、魚座の自己犠牲は奉仕になる。けど、知らなければ‘自己否定’で終わる。
真の魚座の奉仕の精神を知れば、蟹座の甲羅は誰も傷つけない最強の自己肯定感に繋がる。
この‘自己肯定感’こそ、ホロスコープを回していく原動力そのものであり、次の獅子座へと繋がっていくような気がするのです。