こちらに来る時に、お土産に何か日本的なものを、
きっと折り紙は知らないだろう、と思い、
探して、英語の折り鶴の本を数冊と、折り紙を持ってきた。
それをプレゼントしたが、いまいち反応が良くない。
本にもあまり興味がなさそうだし、折りたいとも思ってないようで。
興味のあるなしは、人にもよるとは思うけど、
以前旅先で出会った Sidney は折り紙協会の会長で、
見たこともないような独自の素晴らしい作品をたくさん折っていたが、
他で折り紙をあまり見たことがない。
それがたまたま本屋に行ったら、
ORIGAMI の本がいっぱい出ていて、一棚あるのにびっくり。
ORIGAMI って、もう和製英語になっている感がある。
そして文房具店や Walmart でも折り紙が売っているのにまたまたびっくり。
日本から持ってこなくてもよかったんだ。
だけど周りで興味のある人はおらず、
それから ORIGAMI はお蔵入りとなってしまっていた。
Visitor Center をオープンするときに、
いらした方にお土産用に、と思って、 折り鶴を折って、
テーブルの上に置いた。
いらした人の中には知っている人もいて、「ORIGAMI ね。」
と言って、どうして知っているかを話してくれる。
だけど折ったことはないし、折ろうと思ってもいない。
そして知らない人も多々。
興味を示してくださる方には、
「日本人はこの鶴を千羽折ると、願いが叶う、とほとんどの人が信じていますよ。
やってみます?」
と言うと、にっこり笑ってくれるのだけれど、やりたがらない。
珍しいのか、喜んで持って帰ってくださるが。
時々 Visitor Center に小学生の子供達が何人かで遊びに来てくれる。
興味津々なので、折り鶴の折り方を教えてあげるのだけど、上手くできない。
ほとんどの子が途中で投げ出してしまうし、
最後まで折れた子も、鶴の形がちょっと、と思うような出来。
見ていると、端と端を合わせる、と言うのがほとんどの子ができない。
一箇所を教えてあげても、次はできない。
一度はチャレンジするけれど、 2 度目からはしない、やりたがらない。
日本人のほとんどは鶴くらい折れると思うし、
最後までやり続ける子も多いように思う。
これも国民性かな〜?
折り紙の端と端を合わせるのは見た目も綺麗で、
最初のこれができないと綺麗な鶴にはならない。
思うに、日本では
小さい頃から日常の端々の細かいところを躾けられてきたように思う。
シンプルながらも日本の美しさの原点かも。
そんなことを母は結構厳しく、言っていたが、
反抗ばかりしていた自分が、今になってそれが理解できる。
世代が変わり、段々そんなことも忘れ去られていくように思うが、
そんな日本人の心、所作を大事にしたいし、
それが少しでも伝わるといいのだけれど。