ラベンダー富士二十代の後半には持ち帰り仕事で徹夜することが年に数回あったのも懐かしい明け方になると 殊に冬には漆黒が極まり ふいに鳥達がけたたましく啼き聲を響かせその後無音になる隙間があり ひと呼吸置いて日の出を迎えるという一連の儀式のような朝の始まりを耳に目にしていた憶えがある滅多に夜明け前には目を覚まさない昨今今朝は珍しく鳥達の賑やかな囀りで目覚め 一連の流れを耳に目に