もう6年も前の話

中学生最後の夏休みの出来事だった


父が、用事で高野山に行かなければならないというので、1ヶ月も家を空けるというのだ


まぁ、お坊さんだし、そーいうこともあるよなぁ


でも、母ちゃんもいるし、姉ちゃんも俺も学校始まるし

二世帯住宅の別棟にはおばぁちゃんもいる


問題はないだろう



と思ったんだ




























そして、父が、高野山へ旅立った





























同時に 母と姉も姿を消した















冗談かよ


















鬼の居ぬ間に洗濯とはよくいったものだが







住職の居ぬ間にいなくなりやがった
















でも、おばぁちゃんがいる







小さい頃から、唯一 家族で僕をぞんざいに扱わないでいてくれたおばぁちゃん











大好きなおばぁちゃん






ぼくを「からちゃん」と呼ぶことを許された唯一無二の存在




僕は、生活のすべてを祖母に委ねた



三食すべてを祖母の元で食べ、定期的なお小遣いももらえるはずさ

















しかし、安穏かと思われた生活は、祖母のある一言により
わずか4日で破綻を迎えることになる













「のりちゃん(母)どうかしたの?」





















もうこの家にはいられない






将来的なことを加味しても、ここで嫁姑問題を発生させるわけにはいかないんだ







僕は、祖母のもとを去った












そして、14歳の空源くんの、孤独な闘いが始まった













つづく


「ほら!ほら!ほら!」




ぁうぅぅうっ










気功師のおっさんの施術はまだ続いていた





前回書いた通り目玉をほじくられそうになったあと、後頭部の謎のツボに指をひっかけられ脳みそがピリピリさせられた上に、次は首から肩をバンバン叩かれている






おっさん「ほら!ほら!痛ぇだろ!ほら!ほら!

ハァハァ

ほら!ほら!」





空源「ふぐぅぅっ痛あっ痛いでっあっあっ」





おっさん「ほら!ほら!ハァハァ」























もう音だけ聞いたらゲイものSMエロビデオです



首、肩、背中を叩かれてるので





パンっ!パンっ!パンっ!




と鳴っています















もうこれはレイプだ









むかし、ある女性が言っていたよ










「どんな経験人数の多い男も、初めての女の前ではみな童貞」














あ、間違えて元AV女優の夏目ナナの名言言っちゃった





















おっさん「ケツだせ、小僧」




















ほらね











やっぱゲイなんだよ











空源「痛くしないでください」





おっさん「ばか野郎、最初は痛いけど、後から気持ちよくなるから力抜いとけ」
























やっばこれ音だけ聞いたらゲイのプレイじゃね?





書いてて気づいたわ


















そして、おっさんは、僕の太ももの付け根(おしりのへこみの部分)を、鼻の横パンチと同じ拳でゴンゴンしはじめました









空源「イダァァァァァァアアアアアアアへぁあああああああああああ!!!!!!」











平穏なお寺に、断末魔がこだましました









おっさん「おら!おら!おら!


ハァハァ



おら!おら!ハァハァ」

















もはや平和は失われました









極真空手五段を自慢するおっさんのパンチでツボをゴンゴンやられた末、

足のツボとか指の間とか色々押されて、30分くらいでおっさんの施術は終わりました。









※仕事中です










おっさん「よし、小僧、リンパと血液ながしといたから、おめぇ若いくせに流れ悪かったからな!


今日は、水がぶ飲みしとけ!水っパラになるまで飲んどけ




くっさくてまっ黄色な小便たくさん出るからよ!」













僕は、仕事中にも関わらず、日々の疲れも相まってか、一気にぐったりとしてしまいながらも、なんとか仕事をこなし、おっさんの指示通り水を死ぬほど飲んでいました。








吐くくらい飲みました















そして、仕事が終わったとき、もよおしたのでトイレにいくと














すごく透き通った液体が放出されました






無臭です


















もう、なんなの・・・・










おれのゲロはきかけの努力をかえせ













おっさんこうも言っていました








おっさん「小僧、明日はしんどいと思うけど、二日後、だいぶ楽になってんぞ」







空源「はぁ、ありがとうございます




(あんたのせいで今の時点でもうかなりしんどいけれども)ありがとうございます。」











翌日












しんどい



と、いうか










おっさんに叩かれたり押された部分の痛みで朝のバイト休みました
























僕は、思いました




















「こじまはるな可愛いなぁ」











もう悟りの境地です














しかし、おっさんは言っていましたよね







「二日後、楽になってんぞ」











期待と疑念のジレンマの中、僕は夢の世界へと旅立ちました。






(実家が火事になる夢でした)













朝











今月一番の寝起きのしんどさでバイト遅れかけました








からだもぐったりとしています













もう、なにを信じればいいの?











怖いよぉ・・・・
















おっさん「おめぇ、坊主の修行しててもな、《氣》ってのは見える人にしか見えねえんだ



あれこれ悩むから氣の巡りが悪くなるんだ



氣の流れ良くしといたから、もう何も考えずに

コレ(小指)のことだけ考えて生きてけ?」


















空源くんは思いました















こんな大人にだけはならないようにしよう



















っていうか元々あった肩こりがその日から一段とひどくなったのはなんでなのかなぁ









あのおっさんの乗った飛行機ロシアで不時着しないのかなぁ












これ訴えたら勝てるだろうけどめんどくさいから呪詛ろーっと







※呪詛…特定の相手や集団、組織を対象に、呪術、魔術、調伏の修法を以て災いを神仏に祈ること。
おもに道教や、密教に盛んである



※呪詛る…高野山大学在学中のYくん(20)が考案した現代語。
類義語として「ぼこる(ぼこぼこにする)」「らちる(拉致する)」などがあるが、僧分として、あまり好まれる表現ではないため、相手を不幸にするという類似点などから、僧分らしく「呪詛」を現代語にしたもの。








からと



バイト三昧 空源くんはいつものようにお寺に泊まりにきたお客さんに接客してたよ


今日のお客さんは、いつも泊まりに来てくれたりお寺の手伝いをしてくれるTさん(マツコデラックス激似で観音菩薩の仏像とお話し出来ると自称するとっても愉快な女性だよ!)の紹介のご一行!

なんと!北海道からのお客さんなので、紹介してくれるんだって!

嬉しいなぁ











部屋にいくと、おっさんが、まだ明るいうちからビール飲みまくっていたよ








ダメ人間なのかな?








T「この子、千歳生まれなのよ!」

おっさん「おう!そうなのか!小僧!」

空「はぁ・・・」







T「おじさん、この子、鼻が悪いのよ


やっちゃってくれない?」







空「は?(仕事中なんだけど・・・)」


おっさん「おう、小僧、そこ座れ」


空「はぁ」









と、おっさんはおもむろに僕のからだの周りに手を振りかざし始めました









僕は思いました




















「なんで、人間の欲望って果てしないのかなぁ?」











間違ってうっかり人生を考えてしまいました












このおっさん、気功師らしいです












そして、おじさん


「小僧、おめぇ鼻わりぃだろ?」

























それさっきTさんから聞いてたじゃん







もう空源くん、信用できません




もともと人なんて・・・・女性なんて・・・・





いや、いいんです




信じたぼくが馬鹿だったんです



















おっさん「蓄膿だな、頭にたまってんだよなー


・・・



ほりゃ!」





いたっ



いてっ!




頭を指先で何度も小突かれました





ツボらしいです





なんで、おれ会って2、3分の飲んだくれのおっさんに頭小突かれてるんだろ




おっさん「おめぇ、悩みあんだろ?考えすぎるから頭おめぇんだぞ?」





















だれにでも悩みくらいあるだろうがよ












だれしもが昼間からビールを飲めるような生活をしてるわけじゃない








おっさんほど気楽じゃないぞ世の中は












おっさん「おら、我慢しとけよ


ホドゥア!」




あぐぅっ





鼻の両サイドをパンチされました




なんか、グーに中指だけ尖らせる握りかたで正確に鼻の両サイドをパンチされました













僕は思いました














「親見たら泣くだろうなこの景色」














ちなみにぼくが親なら警察よびます








おっさん「ほら、しゃべってみ、鼻づまりなおったべ?」























鼻つまってませんでした



















鼻の次に気功師のおっさんに、眉毛の付けねと目頭の間をギューって押されて目んたま飛び出しそうになりながら僕は思いました













このおっさんいますぐ全身の間接脱臼しないのかなぁ








ってね








つづく







からと