「靭帯が緩む」の「緩む」
この「緩む」の意味は二通りあります。
A.靭帯が損傷→修復により、靭帯が物理的に長くなる事で〈緩む〉
捻挫によって靭帯は多少なりとも切れます。
切れた部分は自己治癒力によって治りますが、完全に元通りになるのではなく、切れた部分は弱くカタい瘢痕によって埋まります。
そして、その結果、靭帯が元の長さよりも長くなります。
B.関節に負荷が掛かる際、靭帯の収縮反応が遅れる事を〈緩む〉
関節に負荷が掛かると、関節を守る為に収縮反応が起きます。
しかしストレットによって、収縮反応が低下する事で関節の可動域が広がります。
例えば開脚があまり開かない人は、脳が開脚の形に対して、股関節や脚の周りの靭帯及び関節を守ろうし、筋肉に対して収縮するよう命令を出している状態です。
しかし、何度か正しいフォームで開脚し、息を吐きながら、あるいは信頼が於けるパートナーに補助してもらうようにして、反復すると、脳は開脚に対して「この運動は危険では無い」と判断し、収縮反応が弱まり、開脚が開くようになります。
さて、スポーツの世界では
「足首回しをすると靭帯が緩んで怪我をする」
という考えがあります。
そしてその考えに対して賛否両論があります。
私は賛否両論が生まれた要因は、言葉の解釈違いによるものだと思っています。
先述したように、緩むを「A」の緩むで解釈するか「B」の緩むで解釈するかで、意味が全く異なってきます。
Aで解釈してしまうと、
「足首回しで靭帯が緩む訳ない」
という結論になります。
靭帯が切れるほどの力で足首回しをする人はいないでしょう。
しかしB解釈なら、
「一理ある」
という話になります。
運動時に足首に負荷が掛かる際、通常の足首回しによって必要以上に足首周りの筋肉が緩んでしまった(B:収縮反応が遅れる)状態になると、怪我を誘発させる可能性が高くなると考えられます。
通常の足首回しは健康面のメリットがありますが、運動前に過剰に行わない方が良いと私は考えています。
※数秒適度なら問題ありません。
ちなみに内発動ストレッチの、
内発動式足首回し(直立状態で片足を浮かし足の親指で〇を書くように回す)
は「収縮⇔弛緩」のバランスが取れ、運動前に適した足首回しとして考案しました。
運動前に足首のストレッチをする際は、内発動式足首回しをお勧めします。
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