これは、ひょっとしたらデリケートな話題になるかもしれない、
と個人的には思うのですが
「越えられざる輪」について。
『トランス・ヒマラヤ密教入門 第一巻』 アリス・ベイリー著
第1章 生命としての地球
1・越えられざる輪
(原文『宇宙の火』より)
『越えられざる輪とは、1つの太陽系とその太陽系の外にあるものを
分離分割する障壁である。
………
越えられざる輪は、進化段階の低いものにだけ障壁になるものであり、
進歩したものにとっては障壁にはならない。』
越えられざる輪とは何か。
これは私たちの存在が、
地球という惑星の引力圏に強力にとらわれているという証のようなもので、
神智学的に図解すると以下のようになります。
▼秘教を探求されている神尾学先生のブログより、
図をお借りしました。
この一番外周の大きな円が、越えられざる輪になります。
さて、神智学のルーツの一つにグノーシスがあります。
グノーシス主義の一派では以下のような宇宙観を持っており、
越えられざる輪を尾をくわえた蛇で表していました
(以下、Wikipediaより画像をお借りします)
天動説ですから中心が地球になっています。
8番目の層(12星座のマークがあるところ)の一つ下に、
黒いリングのように見える層があり、それが越えられざる輪。
よく見ると、蛇として表わされており、レビアタン、とかウロボロスといいます。
その上の楽園と、私たちのいる世界を隔てる者として描かれている。
この物質世界を創った創造主・デミウルゴスの統括するのが、
この尾をくわえた蛇の内側の世界だということ。
私たち人間に智慧を授けた蛇は、
「悪であるか、光明を授けた存在であるか」
という議論は大昔からあるわけですが、
ともかく、このリングにより、とらわれているのが私たちなのです。
自由を希求するということは、
究極的にはこの「越えられざる輪」から解放されたいと思うことと、
(私的には)同義なんじゃないかなって思ってる昨今です。
どうしても、秘教でこのあたりの問題に触れると、
霊的な階層構造であるとか、閉ざされた宇宙観であるとかに、
息苦しさを感じてしまう私です
スターシードの解放運動をしている人たちなんかは、
忘却の膜を通り抜けて地球にやってくる際に、
たましいの使命を忘却させられる、というようなことを言ったりします。
(アルコンの闇の契約、という説もありますが、
話がややこしくなるので深入りしません)
私たちはどういった物語を採用して生きるのか、
どういった物語から離れて生きるのか、
ということを考えさせられます