国分寺崖線の湧水、通称「はけ」を巡る散策は続きます。
国分寺崖線の中でも最もはけの景観が残ると言われている、
お鷹の道、真姿の池付近を歩きました。
▼国指定史跡、武蔵国分寺跡の中にあります。
▼国分寺からも西国分寺からも約1㎞。
お散歩コースにちょうどいいのではないでしょうか。
▼昼間でも街灯が点いている茂みの中の階段を降りてゆきます。
湧水群はこの下にあるのです。
▼階段を降り切ったところにあるお鷹の水。
湧水群の中でも最も水量が多いのがここ。
市民が水を汲みにやって来るポイントです。
▼武蔵野台地に沁み込んだ雨水たちが、
湧水となって流れ出して野川を作り出しています。
ここは野川の最源流のひとつ。
▼ちょっとピンボケですけど、全国名水百選指定地の看板。
よい水の湧くところとして環境庁のお墨付きのようです。
▼お鷹の水のすぐお向かいには真姿の池。
真姿の池には弁財天がお祀りされています。
何はともあれ水の恵みへの感謝をお伝えしましょうぞ。
▼真姿の池にかかる橋。
透明度が高くて本当にきれいなところです。
すごい浄化力。
▼コイたちが、まるで宙に浮かんでいるみたいに見えました。
光が反射して、鏡のよう。
都内にもこんな景観が残されていることに感動します。
この真姿の池には伝説があります。
その昔、玉造小町という美女がおりました。
848年(嘉祥元年)、当時不治とされていた病に冒されてしまいます。
(かつて業病と言われていた病との文献を読んだので、ハンセン氏病ですね)
病気平癒祈願のために国分寺に参詣し、熱心に祈りを捧げました。
すると21日目に一人の童子が現れ、小町をこの池に案内し、
この池の水で身を清めるようにとのお告げを残しました。
その通りにすると薬師如来の霊験か、たちどころに病気が癒え、
元の美しい姿に戻ったことから、「真姿の池」の名前がついたのだそうです。
▼真姿の池湧水群の説明書き。
玉造小町のことも書かれています。
▼階段の途中には稲荷社もありました。
こちらにもご挨拶させていただき、感謝をお伝えしました。
▼お鷹の水から湧き出た湧水が川になり、民家の間を通って流れます。
風情のあるお鷹の道を歩いてゆきましょう。
▼農家さんの産直の旗が出ています。
この辺り、「となりのトトロ」で見た風景によく似ています。
カンタの本家があるあたり?のような雰囲気。
メイちゃん迷子の5秒前
▼江戸時代の鷹狩りの道だそうです。
▼民家の間を縫って、水が流れてゆきます。
その川沿いの遊歩道がお鷹の道。
水辺の植物たちもかわいらしいです。
▼静かでせせらぎの音と靴音だけが響きます。
木漏れ日とすがすがしい水の気配と歩く私。
▼歩き疲れたところに現われた、おたカフェ。
史跡の駅ということで、カフェと案内所を兼ねた施設になっています。
蒸し暑い日だったので、本当にオアシスのよう
▼湧き水で淹れたアイスコーヒーをいただきました。
ああっ、生き返る~
休みながら情報を整理したり、また集めたり。
楽しいな~、ぶらからすうり。
お鷹の道湧水園と武蔵国分寺跡資料館の入園券を100円で買って、
見学させていただきました。
長屋門は工事中。
湧水源も保全のため、中には入ることができません。
水源はまわりの自然環境がとても大事なので、
美しく豊富な湧水を守るためには仕方のないことです。
▼この奥から立ち入り禁止の保護区域。
入園料100円は良好な環境保全のために使われます
▼湧水観察ポイントから見えた流れ。
▼お鷹の道に戻って、保全地域から流れてくる湧水。
▼国分寺の万葉植物園前に抜けました。
水は史跡の中を通って、野川に流れ込んでいます。
▼国分寺の楼門。
今回は水を中心に廻ったけれど、
歴史探訪として訪れてもおもしろい場所だと思います。
武蔵国の中心であった府中~国分寺エリア。
さらには水あるところに、縄文遺跡ありですので、
時代の変遷とともに水と人の関わりに思いを馳せるのも乙なものです。
まだまだ探求のしがいがありそうなエリアであります。
この直後に雷鳴が轟き、東京地方は一部集中豪雨となりました
雨乞いしたみたいなタイミングでした(笑)