水曜日に見た夢です。
「またかよ」
これで7通目です。私は郵便受けの底にある茶色い封筒を見つめて呟きました。
ここ一週間、私の家には毎日欠かさず、差出人不明の脅迫状が届くようになりました。帰宅後にポストを確認すると、決まって同じ茶色い封筒が投函されています。
封筒には何も書かれていないことから、差出人はこの手紙を直接ポストに投函しているものだと思われます。
中身はどれも手書きの脅迫状らしき紙でした。
「他人の痛みが分からない」「まだ気付かないのか」など、どれも私に対する脅しと非難ばかりです。しかし、いかんせん内容が抽象的で要領を得ません。これでは怖がるどころか、何を伝えたいのかすら分からないのが現状でした。
「今度は何だよ」
呆れながら封を開けると、今回はいつもより少し文章が長めでした。とはいえ、長文になっただけで相変わらず内容が抽象的なのは変わりません。7通も書いているというのに、一向に筆力が上がらないなんて虚しいよなあ。
帰宅後に脅迫状を開封するのは、ここ一週間ですっかりルーティーンになっていました。
遠い目で流し読みをしていた私は、ある一箇所に目を留め、ニヤリと笑いました。
脅迫状で誤字ってんじゃねーよ。
私は赤ペンで誤字を修正してから、その脅迫状を冷蔵庫の扉に磁石で貼り付けました。
扉はすでに、同じように真っ赤に添削された1通目から6通目までの手紙で隙間なく埋め尽くされていました。
そこで目が覚めました。