私はノートのつくり方とか手帳術とか

ホンット好きだラブラブラブ

「帳」とか「帖」とか本のタイトルの

端っこについていたら

先ず手に取ってしまう。

 

この本はタイトルよりも

副題に惹かれた。

「その時」って、アノ時よね?

命が終わる時。

終活ノートの作り方だろうか。

それなら最近おおいに興味がある。

子無しだと、自分の後始末のことは

余程考えておかなくちゃって

思うようになったのだ。

 

著者は、1953年生まれのエッセイストで

イラストレーター。

この本の中にもリアルで飾らない

洒落たイラストが

処々にちりばめられています。

お子さんが2人。

お孫さんも生まれました。

著書超多数。

2017年に第一刷発行なので、

著者65歳くらいの時に作られた本です。

何年か前から「手に入れたい」という

足し算方向の行動から

「サイズダウンしてシンプルに始末よく暮らしたい」

「老いていく自分とどう付き合っていくか」

を考えるようになったそう。

それで、

実父を見送ったのを契機に

著者は

自分のニーズに合ったノートを

作り始めました。

ノートのタイトルを

「ありがとうノート」にしたのは、

 

「これまでの、家族や友人への感謝はもちろん、自分の人生とそのものにも感謝したいし、残された日々も感謝しながら暮らしていきたいと思ったから」(はじめに)

 

とのこと。

著者は、このノートを

かなえたい夢や欲しいものをリストにした

「夢ノート」の進化版と言っています。

「ありがとうノート」は

「今の自分」が無理なく書けるように

更新スタイルにする、

だからノートはバインダー形式、

ルーズリーフは

線が引きやすいように方眼。

 

また「その時」のためでも

あるのですから

「見られること」

を張り合いの一つにする。

 

自分の出来る事、もう無理な事を

書いているうちに「残りの人生」に

大切なものが見えてくるし、

自分のデータもこの際まとめてみる、

気がかりな事を書いて置く、

もしもの時の連絡先リストも。

 

こうして「ありがとうノート」を作ると、

心の拠り所ができ安心感がある

そうです。

 

ノートの作り方の他に、

著者本人の実生活を土台にした

サイズダウンしていく生活への

アドバイスも。

実家との付き合い方、

一人暮らしの老母のサポート、

服・バッグ・食器・おつきあい等々

自分の生活を彩るモノとの別れ方、

老いをご機嫌に生きる生き方など。

「あれば便利」なモノはたいていは

「なくても何とかなる」モノで、

老いをご機嫌に生きるには

一人の時間を楽しめる

「ひとり力」が大切なようです。

 

この本執筆当時の著者の目標は

「頼られるおばあさん」

になること。

娘さんが子供連れでやってくることも

あるそうで、

人間関係が良好なご家族なんですね。

 

「おもしろくて頼りになるおばあさんとして、

孫たちと無邪気に仲よく過ごす時間を持ちたい」

(第5章「ばぁば」志望)

 

と本の中で言っています。

 

自分の子供、またその子供と

繋がらなかった私には

こうハッキリ願望が書いてあると、

思うところもあったりするのですが、

結婚し、妻となり母となり、

今子供が成長して新しい家族も

誕生したアラカン世代には

とい参考になるのかなと思います。

 

特別付録に「作り方ノヒント」として

著者が実際に作った

ノートの一部を公開

しています。

 

終活ノートを作る事で

自分の老いとこれからの事、

自分はどう生き、どう終わりたいかを

考えることの大切さと心の安心を

得る方法を教わった気がします。