数日前だ。
YOUTUBEで最近ほぼ毎日聴いている
LINKIN’ BRIDGEを聴いていた。
私の大好きなクリスマスソング
”Little Drummer Boy”も彼らは
歌っていて、
大好きな人たちが大好きな歌を
美しいコーラスで聴かせてくれるなんて、
と私の心中歓喜の嵐である。
途中で、違う歌が挿入されている。
その、挿入歌のサビの部分。
O Come ,let us adore Him
O Come ,let us adore Him
O Come ,let us adore Him
Christ the Lord
O Come, All Ye Faithfulという歌だ。
あれ?
私このメロディ知ってる。でも
私が知ってるのは違う歌詞だ。
しかも、何語か分からない。
ベニテ アドレムス
ベニテ アドレムス
ベニテ アドレムス ドミヌス
こんな歌詞だった。
何かの歌を、間違えて覚えてる?
こんなにはっきり覚えてるぞ?
でも、
この歌詞をどこで聴いたか覚えたか、
さーっぱり思い出せない。
なんとなくラテン語っぽいじゃない?
それで、リンキンが歌っている
O Come, All Ye Faithfulの
ラテン語版っていうことで調べて見たら出てきた。
Adeste Fidelesという歌で、こっちが元祖らしい。
日本語訳もあって、「神の御子は今宵しも」。
じゃあ私の間違いじゃなくって
このサビはベニテなんとかであってんのね?
と、今度はAdeste Fidelesで検索して聴いてみた。
どこかの大きな、天井の高い教会。
楽団と子供のコーラスが入っていた。
口ひげを生やした、額の広い
恰幅のいい、なかなかのイケメンが歌い始める。
ちょっとキーンとする声だな、と思った
次のフレーズ。
なーんて声!
最初からハイテンションな感じだったのに、さらに
大きく、雄々しく、ド迫力で美しく、
なんて荘厳な感じなんだろう。
しかも彼の顔つきをみれば、
いかにも軽々と声を出している感じ。
コーラスが入る。
なーんだかちょっとズレてる感じだ。
でも、彼は自分を貫く。
オーケストラ、
30~40人くらいはいるコーラス、
全てよりも彼の声が響きわたる。
俺に合わせろと言うばかりの
雄々しく堂々とした声に
オーケストラも合唱団も合流していく。
しかもその、彼の声が
脳に、胸にビンビン響く。
はぁ~
なんて凄い声!
ため息しかでない。
このお兄さまどなた?
えーとPavarotti…
あーっ!これがパヴァロッティ!!!
うわー…すごい。
これがパヴァロッティ…
えー…私、オペラは全く聞きません。
あ、一人だけ、モンセラータ・カヴァリエさん。
それも、彼女が出演したオペラではなく、
クィーンのフレディ・マーキュリーとコラボした
アルバム”Barcelona”
だけデス。
(いいアルバムですよぉー情熱と爽やかが同居する、美しい日本語の歌も入ってるアルバム。1992年のバルセロナオリンピックの開会式で、カヴァリエさんとフレディ・マーキュリーが収録曲”Barcelona”を歌う筈だった)
それでもパヴァロッティが人並み外れた歌手だってわかる。
彼の声は、
「神に祝福された声」「イタリアの国宝」
なんて言われているそうですね。
国宝級美青年って聞いたことあるけど、
彼は世界遺産級テノールと言ってもいいくらいだ。
声、というより、
神様が人間の為に
彼という素晴らしい楽器を遣わしてくれた
感じだ。
雄々しくて厳かで美しくて重々しくも明るくて
帝政ローマ、ヨーロッパの礎を作った
ユリウス・カエサルの人となりと偉業が
声になったようなすごい声だ。
聴いててため息しか出てこない。
圧倒される。
すごいなあ。
人間離れしている。
すごいなあ。
この人知れてよかったよ。
それにしても。
「ベニテ~」って、どこで覚えたんだろう。
こういうような事歌ってんでしょうか。(ジョット 東方三博士の礼拝)
<参考>
ルチアーノ・パヴァロッティ
→Adeste Fideles Pavarotti Notre Dame
リンキン・ブリッジ