鍛冶俊樹の軍事ジャーナル

(2021年3月9日号)

*バイデン、来日せず。

 菅総理が来月、訪米しバイデン大統領と初の首脳会談をするようだ。しかし先月には「4月にバイデンが訪日する」と一部で報道されていた。ブリンケン国務長官も2月22日に「訪日を切望している」と声明で述べている。

 つまり先月にはバイデン訪日が検討されており、今月に入って菅訪米に話がひっくり返った訳だ。行くと来るとじゃ大違い、呼ぶと呼ばれるとでは天と地の差がある。一体、2月と3月の間に何があったのか?

 

 3月1日、韓国の文大統領が3・1独立運動記念式典で演説した。日本からの独立運動の記念式典であるから、反日が強調されるのが通例なのだが、この日の演説は反日色を薄めた内容だった。

 特に重要なのは「日韓協力が日米韓3か国協力につながる」との指摘だ。同日、米軍が公表した、中国軍に対抗するための太平洋抑止構想では、アジアにミサイル網を構築するという。さらに3日にバイデンが発表した暫定戦略指針では「日豪韓との連携を進めていく」と言っている。

 

 これらを総合すれば一目瞭然。前号の繰り返しになるが、バイデンの狙いは、日韓を和解させ韓国に防空ミサイルTHAADを完備させ、尖閣に米国のミサイル陣地を設営することにあるのだろう。

 しかし、韓国は日本との和解の条件として相変わらず日本の謝罪を要求している。となればバイデンが突如、日本の菅総理を呼びつける狙いは日本に謝罪させる、そのための圧力ではなかろうか?

 

 明日、午後9時から伽藍みーTUBEで、トークライヴを生配信する。本号のテーマや昨今の国際情勢、その他の質問にも気楽な形でお答えするので、お見逃しなく!

https://www.youtube.com/channel/UCtYCuV7GOkNqxmeLYxdX5UA

 軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)

プロフィール・バックナンバー等は公式ブログを参照。下記をクリック

https://ameblo.jp/karasu0429/

*このブログは、メールマガジンで配信されています。どなたでも無料で登録できます。下記をクリック

https://www.mag2.com/m/0001690052.html