こんにちは。『アドラーの森つちうら・つくば』です。
前回の投稿からずいぶん日が経ってしまいました。。
前回は、さも続きがあるかのような記事を書きましたが今日は違う話題。(スミマセン)
補償についてです。
アドラー心理学では劣等性の補償の仕方は3種類あるといいます。
簡単に言うと、
苦手・できないことがある
↓
1.苦手・できないことを鍛錬する
2.ほかに得意なことを見つけてがんばる
3.あきらめて他人に依存する
こんな感じです。
なんで補償の話をしているかというと、最近こんなことがありました。
ある朝娘が、
「今日の体育、晴れてたら100m走なんだけど、雨だったらシャトルランなんだよねー。やだなぁ。最悪ーーー!」
とどんよりした空を見ながら言いました。
聴くとシャトルランとはだんだん早くなるカウントに間に合うよう往復走をする授業らしい。
間に合わなかった人から脱落していくというシステムだそうです。
娘は走るのが苦手、特に長距離は苦手で、たくさん走るシャトルランが苦痛で仕方がない様子でした。
しかも脱落者をチェックするのが男子!
ビリは嫌だな、、せめて3番目くらいだったら目立たないんだけど、、、
と嘆く娘の話を聴くうち、わたしも自分のことも思い出したんです。
わたしは鉄棒が本当に苦手で、一度も逆上がりができたことがありません。
体育の授業で、列を作って順番に逆上がりをしていくっていうのがあり、それがほんとうに苦痛でした。
どうしたってできないのをみんなに見られるし、
それだけじゃなくて後ろの人がつかえてて迷惑かけて焦るし、
逆上がりの出来損ないってジタバタしてるだけでみっともないし、
鉄棒がある日は朝からどん底の気分で、校庭から鉄棒がなくなっていたらいいのに、
と本気で思っていたことを今でもはっきり覚えています。
そんな話をすると、娘も、
「そんな思いまでさせて逆上がりできるようになるって、必要かね?
結局お母さんはできてないし、そんな嫌な思い出だけがあってさ。
シャトルランも一緒だよ。公開処刑みたいになって恥かいて。走るの余計嫌いになるだけじゃん。」
そうだよなぁ。。
それぞれ得手不得手があるし、あっていいよね。
何でもかんでも前向きに取り組めて克服してできるようになるなんて多くの人には無理だし、
それで余計に嫌いになっては本末転倒ですよね。
学校という場所の性質、なんとかならんもんでしょうか。
ともあれなんとか娘を励ましたいなと思ったわたしは、
娘にはできることがたくさんあること、
娘ができないと気に病んでいることは案外他の人は気にしていないものだということ、
数年先、大人になったら自分で選んでいけるということ、
そんなことを伝えてみました。
するとしばらく考えていた娘が吹っ切れたようにこう言ったんです。
「そっか。わたしがビリになったら、みんなビリだけは解放されたってホッとするかもしれないね。笑
みんな!オラの屍を越えてゆけ~!って思ってやってくるわ。笑」
・・・
皆さん、これは3つの補償のうちのなんなんでしょうね?
苦手なこと(長距離走)をもっと努力する!のでも、
短距離で一番になれるように努力する!のでも、
ズルしたりサボったり運動音痴の母のせいにする(いやこれはほんとごめん)、のでもなく、
できないまま、苦手なままで、そのままで人の役に立てる道筋を見つける。
娘の言葉を聴いて、
これがほんとの勇気なんじゃないだろうか?
なんてことを思いました。
ありのままの自分を認め、事態をこんな風に捉えなおすことができる娘に育ってくれて嬉しいなぁ
と、つくづく感慨深かったできごとでした。
一緒にアドラー心理学を学びませんか?
季節外れの寒さが続いていますが、お庭のお花たちは順調にアップを開始しております
芝桜
ジャスミン
姫ウツギ、、、まだつぼみですね。
これはプランターです。
ラディッシュの種をまきました
小さな芽がたくさん出ています
みなさんが毎日を健やかに、そして心穏やかに過ごせますように