カルーセル。
私の好きな作家、塩野七生さんが言っていました。
歴史を知る意味は、人が一生のうちに経験できることは限られているが、それが3千年分になるということだ、と。
歴史や古典には、一人分の浅はかな人間の生き様のなかに、このまたちっぽけな一つの人生に必要な多くのヒントがあります。
時代が違っても、多くの感情とわずかな知識をもった人間であるということには変わらない。
残っているものは、英雄の伝記や、女性の情念などを扱ったものが特に多いように思います。
それだけ、不変ということなのでしょう。
繰り返し、変わらない。
このへんで、少しは成長したいものですね。
「レ・ミゼラブル」の中に、岩谷時子先生のこんな訳詩があります。
♪カルーセル♪
「繰り返し止まらない 時間が経つだけそれだけさ 変わらない何一つ まわって初めに戻るだけ くるりと戻るだけ。」
なんと悟った歌詞なのでしょう!
さえ