人工言語ロジバン1 | 宇宙とブラックホールのQ&A

宇宙とブラックホールのQ&A

2019年6月6日にYahoo!ブログから引っ越してきました。よろしくお願いします。

 目次

  0.はじめに

  1.例文「私はあなたを愛する」

  2.文字と音韻

  3.語の種類

  4.述語、項、項辞

  5.項の順序を入れ替える機能語

  6.最後に―挨拶など

 

 

  0.はじめに

 

 ロジバン .lojban. という人工言語があります。

 人工言語とは、人間の使う(話す、聴く、書く、読む)言語ですが、日本語や英語のような自然言語とは異なり、比較的最近人工的に作られた言語です。

 

 人工言語というと、有名なのはザメンホフが創った国際補助語エスペラントです。

 私は、子どもの頃に少しだけエスペラントを学んだことがあります。

 短期間であり、具体的なことは一切覚えていないのですが、例外的にエスペラントの歌(の一部)だけ覚えています。

 ♪アモ、エスタスチアム、ポルニドゥ(♪愛、あなたと二人)

 当時流行っていた佐良(さがら)直美の「世界は二人のために」をエスペラントに訳したものです。

 (まあ、ドラマを観ても、話の筋や俳優の顔、名前はすぐ忘れるけど、主題歌だけは覚えている、というのが私の記憶力の特徴です(^^;)

 

 ロジバンは、ログラン(Loglan)という人工言語を基にして作られたもので、1987年に公表され、1997年に文法が暫定的に完成、2002年から実用段階に入った、というのが日本語wikiの記述です。

 ロジバンは、工学言語(実験的という意味で)、哲学的言語(理想を追求するという意味で)、論理的言語という特徴付けがなされます。

 今のところ、エスペラントのような国際補助語は目指していないようです。

 

 ロジバンの特徴を列挙します。

 ・ 述語論理を基盤としている(これが最大の特徴で、言語名にもなっている)

 ・ コンピュータによる機械的意味解析に馴染みやすい。人間どうしのコミュニケーションに役立つのは当然だが、人間対コンピュータのコミュニケーションにも他の言語より有効

 ・ 発音は、できるだけ多くの人にとって易しいように工夫されている。

 連続子音に不慣れな日本人にとってもあまり不公平にならないように作られている

 ・ 特殊文字は使用しない。どのコンピュータのキーボードからも入力できる

 ・ 文の構造も単語も規則的で例外がなく、曖昧さがない。

 ・ スペルと音が一致して、音から単語が一意的に決まる。

 同音異義語は存在しない

 (この点は、同音異義語が多くて漢字表記に頼らざるを得ない日本語とは対照的ですね。)

 文章を続けて発音しても、音だけから単語の切れ目が分かるようにできている。

 ・ 単語に関して特定の言語に依存していない。文化的に中立

  具体的には、作成当時、話者数の最も多かった次の6つの言語から採取した単語を、特定のアルゴリズムにより融合して語根を作成

    中国語、スペイン語、英語、ヒンディー語、ロシア語、アラビア語

 ・ 約1350の語根を組み合わせて語彙が作れる。記憶の負担が少ない

 要するに、少なくとも今のところ最も論理的であり合理的な言語と考えられます。

 

 そんな論理重視の言語じゃ、人の気持ちなんて表せないんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。

 大丈夫、気持ちを表す言葉もしっかり含まれていますよ(^_^

 内容が科学でも文学でも、ロジバンで表現できるのです。(まだ話者がそれほど多くはないので、作品も多くはないようですが。ロジバンで作った俳句もあります。)

 

 私が学んだのは、次の2つのサイトです。

 1. ごあいさつ - はじめてのロジバン第2版 (cogas.github.io)

 ko lojbo .iu ロジバン入門 (guskant.github.io)

 

 

  1.例文「私はあなたを愛する」

 

 早速、例文をみましょう。

 (1-1) .i mi prami do

 「私はあなたを愛する(愛しています)。」 “I love you.” という意味です。

 読み方は、「イ ミ ㇷ゚ミ ド」。

 最初の “.i” は文の始まりを意味し、混乱の恐れがなければ、省略できます。

 (以下、省略したりしなかったり(^^;)

 “mi” が「私(話し手)」、“do” が「あなた(聴き手)」を意味します。

 これらは、この文の項(sumtiㇺティ)です。

 日本語の助詞(「は」「が」「を」など)に当たる語は不要です。

 

 また、英語のように “I my me”, “you your you” と格変化することはありません。

 “mi” と “do” を入れ替えて、

   do prami mi

 とすれば、「あなたは私を愛する。」“You love me.” の意味です。(ド ㇷ゚ミ ミ)

 さらに、単数と複数の区別もありません。

 ただし、必要に応じてよりきめ細かい言い回しができるようになっています。

 

 “prami” が「愛する」で、この文の述語(selbriㇽ゚ブリ)です。

 述語は、項たちの間の関係を表します。

 項が1つのときは、その性質を表します。

 英語の動詞のような人称、単複などによる変化(活用)はありません。

 また、必ずしも現在のこととは限らず、過去や未来のことでもあり得ます。

 必要がなければ、時制は明示しません。

 

 動詞、名詞、形容詞の区別はなく、それらに相当する語はまとめて内容語(brivla)といいます。

 それを体言にするためには、次のように冠詞を付ければよいのです。

   lo prami ku  「ロ゚ ㇷ゚ミ ク」

 で「愛する者」、

   lo se prami ku 「ロ゚ セ ㇷ゚ミ ク」

 で「愛される者」、

   lo nu prami kei ku 「ロ゚ ヌ ㇷ゚ミ ケイ ク」 (または lo du’u prami kei ku)

 で「愛すること」となります。

 lo は汎用冠詞で、これが頭に付くと体言あるいは項(terbriㇽブリ)になります。

 ku は lo の及ぶ範囲を閉じる単語で終止詞といい、「括弧開く」に対応する「括弧閉じる」に相当しますが、省略できる場合が多いです。

 同様に、nu または du’u の及ぶ範囲を閉じる終止詞が kei です。

 

 英語の he, she, it や日本語の彼、彼女のような人称代名詞の性の区別は存在しません。

 英語以外のヨーロッパの言語などにみられる文法上の性(男性名詞、女性名詞、中性名詞の区別)も存在しません。

 主格、目的格、所有格といった格変化も存在しません。

 

 句読点に相当する記号はありません。

 同じ行に複数の文が並ぶときは、後ろの文の頭に “.i” を付けることで区切りを示します。

 文末で疑問を示す “?” や驚きを示す “!” に相当する記号もありません。

 

 発音しない文字は存在しないのです。

 引用符に当たる単語も、文字で書かれて発音します。

 

 ピリオド “.” があるじゃない?と思われるかもしれませんね。

 でも、「記号 “.” は、母音で始まる語の最初と、(後で出てくる)名称語の最初と最後に付ける」という決まりです。

 その前の語の最後の子音とつながったり、その後の語の最初の母音とつながったりしないことを意味し、喉を閉じます。

 文の構造とは無関係です。

 

 次は、もう一つの例文です。

 (1-2) .iu  「ユ」

 これは、1語で(1-1)と同じ「私はあなたを愛する。」という意味になります。

 (1-1) は述語とその項たちからなる命題でしたが、こちらは態度や気持ちを表す心態詞(しんたいし、英attitudinals)という品詞の単語です。

 心態詞は、命題と組み合わせることができ、また心態詞だけをいくつか組み合わせることもできます。

 心態詞を使うことにより、ロジバンの表現力は飛躍的に高まります。

 

 

  2.文字と音韻

 

 入門用の例文を見た後は、読めなければ始まらないということで、文字と音韻をご紹介しましょう。

 

 ロジバンで使う文字は、次の25文字です。

   a b c d e f g i j k l m n o p r s t u v x y z ‘ .

 アルファベット26文字のうち、h q w の3文字は使いません。

 インターネットの時代なので、ASCII文字に含まれる文字だけを使っています。

 

 うち、母音を表すのは次の6文字です。

   母音 a e i o u y

 

 始めの5つ “a e i o u” は、「アエイオウ」です。

 この順番が良く出てくるので覚えておいて損はありません。(アルファベットの順です)

 英語のように母音が多くないので、日本語話者にとっては比較的分かりやすいと思います。

 ただ、日本語とは異なり、いずれも唇の形をはっきり意識して発音してください。

 特に、“u” は唇を細く突き出して発音します。

 

 最後の “y” は曖昧母音で、唇や舌の力を抜いて発音します。

 “a e i o u” のどれにも聞こえない音で、「あれ、今の母音は何だ?」と思ったらこれです。

 ヤ行ではない点にご注意ください。

 出現頻度は多くなく、文字に書かれるのはほぼ次の2種類の場合に限られます。

 ・合成語lujvoにおいて、有声子音と無声子音(あるいはその逆)がつながるのを避けるために挿入する

   例 sezysku : ひとり言を言う。「ズァㇲク」

 ・子音の字詞。by, cy, dy, fy, gy, jy, ky, ly, my, ny, py, ry, sy, ty, vy, xy, zy

 

 子音を表すのは、次の18文字です。

   子音 p b f v t d s z c j k g x m n r l ‘

 大体、日本語や英語の発音から推測できると思いますが、注意を要するものだけ解説します。

 

 “c” は、舌の後ろの方で出す「シァ シェ シ シォ シゥ」の子音です。

 “j” は、舌の後ろの方で出す「ジァ ジェ ジ ジォ ジゥ」の子音です。

 

 “x” は、日本語にも英語にもない子音で、のどの浅いところで出す無声摩擦音です。

 たとえば、ドイツ語の ”Nacht” の ”ch” の音です。

 中国語、スペイン語、ロシア語、アラビア語にも存在するので、採用されたのでしょう。

 無理やりカタカナで示すと、「ㇰハ ㇰヘ ㇰヒ ㇰホ ㇰフ」みたいな感じです。

 

 “n” は、舌先を上歯茎に付けて発音します。

 日本語のナ行の子音は大体 “n” の音ですが、「ニ」だけは舌の少し後ろの広い範囲を上に付けて発音するので、“n” の音ではありません(ニャニェニニョニュ、イタリア語の“gni”)。

 ただ、連続子音の場合、“n” の音では発音しにくいこともあるので、鼻に抜けるガの子音も許されています(「銀河」の “ga” の前の子音)。

 

 “l” は、舌先を上歯茎に強く押し付けて発音します。

 それに対して、“r” は、舌先を柔らかくして発音します。

 日本語の「ら行」や英語の “r” は、こちらの音です。

 また、喉の奥を震わせて発音するいわゆる「パリのR音」も “r” とされます。

 

 アポストロフィ “ ’ ” は、hの音つまり「ハ ヘ ホ 」の子音で発音します。

 単独では用いられず、もっぱら2つの母音を分離するのに用いられ、子音扱いされません。

 したがって、単語の最初や最後に来ることはありません。

 なお、細かいことをいうと、日本語の「ヒ」と「フ」の子音は異なる音です。

 (「ヒ」はドイツ語の “Ich” の “ch” の音です(ヒャヒェヒヒョヒュ)。ロジバンでは使いません。

 「フ」は唇をつぼめて発する無声摩擦音で、ロジバンの “ f ” の音として使えます(ファフェフィフォフ)。)

 

 子音扱いされないアポストロフィ以外の子音17音について、まとめておきます。

 摩擦音: f - v,s - z,c – j,x

 破裂音: p – b,t – d,k - g

 鼻音  : m,n

 流音  : l,r

 (「流音」は伝統的な文法学の用語で、現在の音声学では用いられないとのことですが、こういうときは便利ですね。)

 摩擦音のうち x だけは対応する濁音がありませんが、これはロジバンでは r と認識されるいわゆる「パリのR音」に近くなるためだと思います。

 

 字母の読み方(英語であればエイビーシーディー・・・)ですが、

 母音は後ろに “bu” を付けます。

 つまり、“a” は、“abu”「アブ」と読みます。

 子音は、先に見た通り “y” を付けて読みます。

 “b” は “by” となりますが、曖昧母音なのでカタカナでは書けませんね(^_^

   abu, by, cy, dy, ebu, fy, gy, ibu, jy, ky, ly, my, 

   ny, obu, py, ry, sy, ty, ubu, vy, xy, ybu, zy

 

 二重母音というのがあります。

 “ai” “ei” “oi” は「アイ」「エイ」「オイ」ですが、前の母音がメインで、後ろは付け加えるような感じです。

 “au” は「アウ」で、同様です。

 なぜか “eu” “ou” はありません。(後者はオが伸びたのと区別しづらいからかな、って日本人的発想ですかね)

 次に、 “ia” “ie” “ii” “io” “iu” 「ヤ イェ イィ ヨ ユ」は、日本語のヤ行です。

 “ua” “ue” “ui” “uo” “uu” 「ワ ウェ ウィ ウォ ウゥ」は、日本語のワ行です。

 “ii” と “uu” は、同じ文字の連続ですが、前が子音(唇をより緊張させる)、後が母音です。

 以上、いずれも1つの音節として扱います。

 

 日本語には、母音を長く伸ばして母音2つ分と数える長母音があります。

 また、英語でも短母音と長母音の区別があります。

 しかし、ロジバンでは母音の長短で異なる音声とされることはありません。

 ただし、アクセント(強勢)がある音節では、母音を長く伸ばすことがあります。

 

 “ts” は「ツァ ツェ ツィ ツォ ツ」の子音です。

 “dz” は「ヅァ ヅェ ヅィ ヅォ ヅ」の子音です。

 “tc” は「チァ チェ チ チォ チゥ」の子音です。

 “dj” は「ヂァ ヂェ ヂ ヂォ ヂゥ」の子音です。

 いずれも子音が重なっているとみなされます。

 ただ、現代の日本語では「ヅァ」行と「ザ」行、「ヂァ」行と「ジァ」行の区別がなくなっているので、気を付けて発音する必要がありますね。

 

 アポストロフィ“’” はhの音を表し、母音を区切るのに用いられます。

 “a’i” は「アヒ」、“i’a” は「イハ」で、いずれも2音節となります。

 積極的にhの音を表すというのではなく、母音の区切りが目的なので、ロジバンで使われていない他の無声摩擦音(たとえば無声のth)に変えてもよいとされます。

 

 文字と発音は対応しています。

したがって、原理的には、単語間にスペースを一切入れず続けて書いても、意味が一意的に決まります。

 たとえば、欧米語では “s” という文字を前後の関係で濁って “z” と発音する場合がかなりありますが、そういう例外はありません。

 (前後の関係で清濁が変化することのないよう、子音どうしのつながり方にはルールがあります。)

 

 (私を含め)大部分の日本人話者にとっては二重以上の連続子音は発音しづらいことが多いと思いますが、そういう場合は子音の間に “y” を入れて発音することが許されています(緩衝音という)。

 ただ、この場合の “y” は弱く発音し、書かれることはありません。

 逆に、文字に書かれた “y” は普通の強さで発音します。(アクセントは置かれません。)

 

 発音の最後ですが、語のアクセント(強勢)は最後から2番目の音節に置かれます。

 これは英語と似ていますね。

 アクセントの有無で単語の区切りが変わることもあるので、アクセントは重要です。

 日本人の初心者は少し長めに伸ばして発音するのが良いと思います。

 

 ただし、外来語では、どうしてもアクセントの位置が異なる場合があります。

 そのときは、アクセントの音節全体を大文字で書きます。例として、

 ニューヨーク : la nu.IORK. 「ラ゚ ヌヨㇽㇰ

 

 

  3.語の種類

 

 文字の次は単語です。

 

 ロジバンで使う語は次の3種類に分かれ、それぞれに音韻上の明確な特徴があるため、混同することはありません。

 ・内容語(brivla ブヴラ゚) : 語末が母音で終わる。連続した子音を含む。語の途中に子音を含む。

 ・機能語(cmavo ㇱヴォ) : 語末が母音で終わる。連続した子音を含まない。語の途中に子音が存在しない。(アポストロフィ“’” は子音扱いされない。)

 ・名称語(cmene ㇱネ) : 語末が子音で終わる。

 

 内容語の連続した子音というのは、2で見た “ts” “dz” “tc” “dj” を含みます。

 子音の連続は、日本人はあまり得意としませんが、仕方ありませんね。

 

 ”brivla”, “cmavo”, “cmene” の3つとも内容語なので、その基準をみたしています。

 “br” “vl” “cm” は連続子音です。

 bri”vl”a, cma”v”o, cme”n”e の “ “で括った部分は、語中子音です。

 

 1で見た「愛する」意の “prami” も、もちろん内容語です。

 連続子音は “pr” 、語中子音は “m” です。

 

 内容語には、語根(gismu ㇲム)、合成語(lujvo ル゚ジヴォ)、借用語(外来語,fu’ivla フヴラ゚)の3種類があります。

 語根は5つの文字からなり、C1V1C2C3V2 か C1C2V1C3V2 の形をしています。

 ここで、C1,C2,C3 は子音、V1,V2 は母音です。(英Consonant, Vowel)

 合成語は、2つ以上の語根から3文字ずつ取り出して組み合わせたものなので、6文字以上になります。単位となる3文字短縮形を語基(rafsi ㇷスィ)といいます。

 例として、“prami”, “cmavo”, “cmene”, “gismu”, “lujvo”, “rafsi” は、5文字からなるのでみな語根です。

 それに対して、“brivla”, “fu’ivla” は6文字からなるので合成語です。

 “bri”,”vla”,”fu’i” はそれぞれ “bridi” 述語、”valsi” 語彙、”fukpi” 複製の語基です。

 

 機能語は、おおざっぱにいって、英語の代名詞、冠詞、助動詞、前置詞、形式名詞、接続詞、間投詞、日本語の助詞、助動詞などの役割を果たすと考えればよいでしょう。

 1で見た「私」 “mi” と「あなた」 “do”、心態詞の [愛情] “.iu” は機能語の例です。

 単複の区別がないので、“mi” が「私たち」、“do” が「あなた方」である場合もあり得ます。

 (私とあなた(たち)からなる「私たち」を意味したいときは、“mi’o” 「ミホ」を使います。

 あなたを含まない「私たち」は、“mi’a” 「ミハ」となります。でも、これらはあまり見かけません。)

 

 これ、それ、あれは、“ti” “ta” “tu” 「ティ タ トゥ」です。

 「これ」 “ti” は話し手の近くにあるもの(場所)、

 「それ」 “ta” は聴き手の近くにあるもの(場所)、

 「あれ」 “tu” は話し手からも聴き手からも遠いもの(場所)です。

 日本語の「こそあど」の発想に近いと思います。

 

 「彼、彼女、それ、彼(女)ら、それら」を意味するためには、英語の代名詞に相当する代項詞という機能語が多数存在します。

 また、頭文字の字詞も代項詞の役割を果たします。

 たとえば、“la .alis”「アリス(人名)」の代わりに .abu、“lo ractu”「ウサギ」の代わりに ry を使うことができます。

 

 内容語は、冠詞が付かないと体言になりません。

 冠詞には、汎用冠詞 “lo”、名称冠詞 “la”、特定冠詞 “le”、数冠詞 “li” があります。

 みんな ”l” が付いているので、分かりやすいですね。

 

 このように機能語は、簡単な語が多いです。

 ただ、複数の機能語をつなげて派生的な意味を表す場合があります。

 

 なお、機能語でも語基3字形(rafsi)をもつものもありますが、内容語と違って逆に長くなる場合が多いです。

  例 (数字の)1 : pa -> pav

 

 固有名詞は名称語になります。

 私の友人に karaoke 君と gurui さんという二人がいます(^_^

 「karaoke 君は、 gurui さんが好きだ。」というのは、

   [.i] la .karaokes. nelci la .guruin.

 となります。「イ ラ゚ カラケㇲ ㇽ゚シ ラ゚ ルイン」

 内容語 “nelci” 「ネルシ」は「好きである」。

 名称語は子音で終わらなければいけないので、日本人の名前のように母音で終わる場合は子音を付けますが、多いのは “s” か “n” だというので、適当に付けました(^_^

 そして、前後を “.” で挟みます。

 そういえば、ロジバンも .lojban. と前後を “.” で挟まれていましたね。

 さらに、固有名詞として扱うために、名称冠詞 "la" を付けます。

 [ ] の中は、省略可能。

 こういう場合も大文字は使いません。

 

 -------------------------------- 続 く -------------------------------

 

人工言語ロジバン2 | 宇宙とブラックホールのQ&A (ameblo.jp)

 

 ★ ブログに掲載するときにふと気づいたのですが、私のブログのテーマにはこの内容にふさわしいものがありません(^^; とりあえず、テーマ「ブログ」に入れておきますが、何とかしなくてはいけませんね。)