１．あかつき、主エンジンでの金星軌道投入を断念
読売新聞9月30日付記事です。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110930-OYT1T01297.htm
JAXAの宇宙開発委員会での報告です。
9月に2回行った試験噴射で想定の1／9程度の推進力しか出ないことが判明。
＞そのため、軌道投入に主エンジンを使うことは断念。重量を軽くするため１０月中に酸化剤を投棄し、１１月に姿勢制御エンジンで軌道変更を行った上で、１５年以降、金星周回軌道への再投入を目指す。
＞予定よりも金星から離れた楕円軌道を回ることになり、金星の大気の動きなどを詳しく調べる当初の観測計画は困難となった。
やっぱりダメでした、ということですが、最初の金星軌道投入失敗のときから予測されていた事態です。
仕方ないでしょうね。
宇宙開発委員会での報告自体は次のｐｄｆです。
http://www.jaxa.jp/press/2011/09/20110930_sac_akatsuki.pdf
２．宇宙行政の司令塔組織、内閣府に来年度新設へ
読売新聞9月30日付記事です。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110930-OYT1T00545.htm
＞政府は来年度、宇宙行政の司令塔機能を持つ新たな組織を内閣府に作る方針を決めた。
＞文部科学省や経済産業省に分かれている宇宙政策の大方針を迅速に決めることが狙い。新組織では、日本版ＧＰＳ（全地球測位システム）を構築するための準天頂衛星の開発や運用も担当する。
＞具体的な組織の在り方を今後検討し、必要な法案を次期通常国会に提案する。
ということで、専門調査会の提言した「宇宙庁(仮称)」の創設は先送りです。
宇宙庁であれば内閣府の外局ですが、それより下のレベルとなると、「宇宙局」でしょうかね。
これも局の数を純増させることになるのであれば、スクラップできる局もないでしょうから難しいかもしれません。
その下だと、どうなるのかな。