新潟と群馬の県境にある四万温泉に行ってきた。
というのも、中之条ビエンナーレという芸術祭があって
四万温泉エリアもその一部だったからだ。
その中之条ビエンナーレについては、また後日このブログでまとめるとして
今日は温泉街で出会ったひとつのお店について紹介したい。
四万温泉といえば「千と千尋の神隠し」で舞台となったことで有名らしいが
ジブリ作品は「となりのトトロ」しかまともに見たことがないのでそこら辺はスルー。
どうやらこの建物がその一部らしい。
この辺りにもビエンナーレの作品がいろいろと展示されていた。
もうそろそろ帰ろうと思いつつ、周辺を散歩してみることにした。
少しわき道に入ると温泉街が見える。
昔ながらのお店や、一輪車を練習する子どもがいたりで
なんだか良い雰囲気。
そんなこんなで歩いているとつい足を止めてしまった店があった。
「スマートボール」
「これ!やってみたい!ずっとやってみたかった!」ってことで店内へ。
(そういえば、最近ハマッていた某ドラマでもこのスマートボールをやるシーンがあった)
店内に入ると何回かチャイムが鳴ったあと
化粧の濃いおばちゃんが出てきた。
席に座るなり、初めてなのであれやこれやと孫の手を使って説明してくる。
どうやらシーズンにはテレビの取材がしょっちゅう来るほどの有名店らしく
その席には誰々が座っただとか、いろいろと話を聞かせてくれた。
1回500円に少し高いな...と思いながらもスタート。
これがまた面白い。
このアナログ感というか、ただただ球を打つという単純な作業。
それが癖になる。
ひたすら打っていると気さくに話をしてくるおばちゃん。
75歳のようだ。まだまだ元気。
かりんとうをくれたり、玉を少しサービスしてくれた。
「お兄さんイケメンだから。イケメンは得だね!」
お世辞だろうが、ちょっと嬉しかった。
(これは後日談だが、やはり誰にでもこのサービスはあるらしい 笑)
入店した直後は店内に誰もいなかったが
その後、60代くらいの夫婦が揃って来てスマートボールを楽しそうにやっていた。
そして、なりより記憶に残っている印象深いシーンがあった。
玉がガラガラと転がる音に混じりながら
大きめな音でBGM(有線)が流れてた。
ウルフルズの「バンザイ~好きでよかった~」
これが凄く沁みた。
良いスピーカーだったから。
それとも雰囲気か。
今まで聞いたウルフルズ史上一番良かった。
おばちゃんも小さい声で口ずさむ。
そんなシーンを今でも鮮明に覚えてる。
しばらくすると玉もゼロに。
でもなんだか心は満たされたような気分。
話は少し飛んで、こんなことがYahoo!知恵袋に書いてあった。
「スマートボールがいつまでも無くならない理由はなんですか?」
それに対してのベストアンサーが「やっぱり愛ですかね。」
その回答の意味が少し分かったような気がした。
「最後にお茶でも飲んでって」とおばちゃんが一言 。
また行きたいな。
おばちゃんが元気なうちに。