前回


…のあらすじ

お通夜でした


*   *   *


2024年1月27日土曜日、告別式当日。

朝9時の開式なので8時には式場えむ斎場に着いていないといけない。

慌ただしく最低限の家事と支度をする。

両親と兄は式場に直行とのことで、娘も一緒だ。


8時少し前にえむ斎場に到着。

やはり担当はいさんは外で待ち構えていた。

だから寒いのにいつから…


まずは義父にご挨拶。

控え室でお茶を飲んでいると、近くに泊まっていた義妹も、

車内で朝ごはんを食べたという両親と兄も到着した。


参列者の顔ぶれはほぼ通夜と同じだったが、

県内でも遠方に住む義父の知人一家がお見えになっていた。

娘が赤ちゃんの頃に来てくださり、

「オムツは好みがあるけどおしりふきは一緒だから〜」と箱でいただいた。

いつか真似するんだ…


9時、開式。

前日住職が「若いのが来る」と仰せだったが、

その通りで若手のお坊さんがお見えになった。


ここでは告別式と初七日法要を同時に行う。

焼香は合わせて1回。

実際の初七日はとうに過ぎていて、親に義父本人の誕生日が初七日だったというと驚かれた。


式中の流れは前日と同じなので割愛。

弔電も新規の参列者がいたのでまた読んでもらった。

若いお坊さんも忙しいらしく、式後すぐ帰ってしまった。


お花入れの準備がありロビーで待つ。

その間に、出棺後は控え室には戻れないので荷物をすべて出した。

義妹の大荷物は一旦我が家の車へ。

トイレも済ませておいた。


娘に「この後は何をするの」と聞かれた。

夫は「じいじの棺にお花を入れていく作業」と答えた。

作業てwww


そうやってバタバタしていたので、

あまり待つことなくお花入れの準備が整った。

今回の供花は生花と造花が混ざっているが、

造花とは別にお花入れ用に生花が用意されている。


1人1輪ずつ花を持ち、顔周りを中心に入れていく。

花はどんどん来るので、誰しも次第に丁寧さを失い、

わさっと取ってわさっと入れていくようになってきた。

これじゃ本当に作業なんよw


はいさんが、紙に包んだ一膳飯と団子を持ってきた。

ご飯には立てていたお箸も刺さっている。

故人は四十九日かけて仏様のもとへ旅に出るのだが、

その道中の食事として一緒に納棺する。

箸も一緒に火葬されることは聞いていたので、

義実家に大量にあった箸の中から一膳持ってきたのだ。


これを故人の右手に、と添えていると、

父が「右手ってそっちじゃないだろう」とツッコミを入れてくる。

父よ、それはこちらから向かって右です。


はいさんが「奥様お団子作るのお上手ですね」と声をかけてきた。

ネットで作り方を見ながらやった、とは言ったが、

1個ずつデジタルスケールで重さ揃えてヒビもなるべく消してやった、までは言わなかった。


出棺まで時間がある。

思い思いに談笑したり、故人との別れを惜しんだり。

私は母とエンバーミングの話をしていた。

義父の体は腐敗防止のため手が加わっているが、

そんなようには微塵も感じないとても自然な形になっていた。


出棺の時間となった。

参列者により蓋が閉められ、釘打ち代わりの帯(裏面に寄せ書き)がかけられる。

我が家3人と義妹のみ残り、他の参列者は先にホールを出た。

夫が位牌、私が大きい額の遺影、義妹が小さい額の遺影を持って並ぶ。

(私と義妹逆なんだけど義妹が小さい方って言ったから…)

娘はついてくるだけ。


2階のホールからエレベーターに乗って1階へ。

先に下りた参列者が両側に並び道を作っていた。

その間を歩く。


私達4人は先に外へ出て、霊柩車の後ろ側に並ぶ。

参列者の男性陣が棺を持ち上げ、霊柩車へ運んでいった。


夫は霊柩車に、私・娘・義妹・両親・兄はマイクロバスにそれぞれ乗車。

他の参列者の皆さんとはここでお別れとなるため、礼を言った。


10時40分、出棺。

火葬場へ向かう。


…その道中。

まず娘は出発1分で酔った。

前日の反省を活かして私のバッグに酔い止めを入れていたのだが私は遺影を持っていたので、

自分で出して舐めなさいと指示。


斜め前にはいさんが座っていたのだが、

シートの隙間から見たら完全に船を漕いでいた。

思えば前日朝から夜遅くまで、この日も朝早くからずっと、

我が家のために動いてくれている。

そりゃちょうどいい休憩時間だよなぁ…


酔いが落ち着いた娘と車窓を見ていたら、

前年の夏休みに体験学習のためにある施設へ行ったのだが、

その時に路線バスで通ったところを一瞬経由したため、2人でびっくりした。

後から夫に聞いたら、やはり気付いて驚いたという。

ちなみに兄はしっかり寝ていたらしい。


次回、葬儀編最終回。



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◎家の薬箱と車にも常備してる



◎サンリオピューロランド最寄りの多摩センター駅構内が凄かった…