旧海軍で使用された内火艇はランチとも呼ばれ艦船と陸地を行き来する交通船のことである。サイズによって15mから6mまでの5種類あり。写真のものは9m型である。
戦後すぐには数々の内火艇が存在した。
1943年4月隅田川造船で建造。築地の海軍経理学校で使用されていたと推測される。
その後、東京都港湾局が「はと」という名称で使用。エンジンも30馬力からクライスラーの95馬力に変更された。1965年頃までふ頭や事務所での連絡用として使用された。1967年大田区萩中交通公園の開園に合せ大田区に寄贈された。木俣滋郎「残存帝国艦艇」より。
1978年の撮影。後方に下がるカーブがいかにも旧海軍艦艇のデザインである。
東京都のマーク。
キャビンは戦後増設されたものである。
後方デザインも独特。
数か月後、再び訪れた時にはすでに撤去されてしまった。貴重なワンショットである。