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此処は、《迷時》時代に位置する、
カラクリンゴ研究所。
かつて此処では、
食べると夢が叶うという
《カラクリンゴ》の研究・栽培に、
研究員があわただしく動いていた。
だがしかし、今は静かな研究所。
数々の歯車や時計の音だけが響くこの中で、
一人の研究員とキカイのフクロウは、食事を乗せたお盆を持って奥へ奥へと進む。

やがて暗がりから現れるドアに驚きもせず、
流れるようにノックをする。
…今日はだんまりの日。珍しくもない。
ドアの前にカチャカチャと食事を起き、
フクロウと一緒にドアに背を向け立ち去ろうとした。
その時だった。
「ついにわかったわ!」
明瞭な声と共に、ドアが勢いよく開き、
ガチャン!と音がした。
→続ク→