18歳の草壁総次郎は
何の前触れもなく致仕して失踪した父・藤右衛門に代わり、町奉行となる
名判官と謳われた祖父・左太夫は
毎日暇を持て余す隠居後の屈託を抱えつつ
若さにあふれた総次郎を眩しく思って過ごしている
ある日、遊里・柳町で殺人が起こる
総次郎は遺体のそばに、父のものと似た根付が落ちているのを見つけ
また、遺体の傷跡の太刀筋が草壁家が代々通う道場の流派のものではないかと疑いを持つ
さまざまな曲折を経て、総次郎と左太夫はともにこの殺人を追うことになるが
果たして事件の真相と藤右衛門失踪の理由とは
(あらすじより…)
砂原浩太朗さんの神山藩シリーズ最新作!
手持ちの図書館本がなくなったので借りました…
名判官と言われた父の後を継いで
鬱屈していただろう藤右衛門が失踪し
突然後を継ぐことになった総次郎…
戸惑いながらお勤めに励む孫を横目に
子の時と同じように手を出してはいけないと思う祖父…
父と同じように祖父の手を借りてはいけないと思う孫…
交互の語りがなんとももどかしいところですが
そこに事件が起きて、二人が協力するようになっていく…
周囲の人の力も借りて巨大な悪事が明るみに出るわけですが
そこに失踪した父が絡んでる疑惑が出てきて…というようなお話!
父と子っていうのはライバル意識があるんでしょうか?
素直に協力を求めればいいのに、できないんですよね…
それがもどかしかったです…
脇を固める面々と所々に出てくる料理の描写が良くて
重くなりそうな展開が和らいだところもあり、楽しく読みましたが
最後はちょっとご都合主義かな?
好みの問題かもしれないけれど…