公選法違反を指摘された!(C)日刊ゲンダイ

公選法違反を指摘された!(C)日刊ゲンダイ© 日刊ゲンダイDIGITAL

「これは完全にアウト。公務を利用した選挙運動そのものではないか」

東京都知事選の投開票日が7日に迫る中、元検事の郷原信郎弁護士(69)が3選を目指す現職の小池百合子知事(71)の公職選挙法違反の可能性について言及した。

公職選挙法は「すべての公務員はその地位を利用して選挙運動をしてはいけない」と規定(公務員等の地位利用による選挙運動の禁止=公職選挙法136条の2)。具体的には、候補者の推薦に関与する、または関与の援助、投票の勧誘、演説会開催その他の選挙運動の企画への指示、援助などの関与のほか、職務に関係のある団体の会合で、特定の人物または候補者自身が演説をすること、またはさせること――を禁じている。

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郷原氏が「アウト」と指摘しているのは、6月28日の小池知事の定例会見の発言だ。

会見録を読むと、民放記者が「先ほど知事、今、街宣車で昨日回られた手応えがあったということですけれども、昨日ゲリラ的に回られて、どういった手応え」「どのような手応えがあったのか、どういった方が手を振り返してくれたのか、また、知事の公約の部分を訴えかけて、どういったところ、集中的に街宣車で訴えたいか、そういったところあれば教えてください」などと質問。

すると、小池知事はこう答えていた。

「ゲリラじゃないですけど、正当の選挙戦だと思います」「昨日で申し上げると、各地、区部を回らせていただきました。いや、とても反応は良かったことを実感いたしました。新橋の仕事を終えたビジネスマンに向かっても訴えて、クールビズなどはまさに楽で、実感していただいているのかなと言ったら、『そうだ』という声が返ってきたり」

「あとそうですね、やはり子育て中の方々については、非常に子育てと教育でお金がかからない東京というのは非常に伝わっているなということを感じました。これからも色々と私の場合、その街頭演説等も、場所とかですね、車の位置付け等々、やはり何かとこの安倍さんとか、前回のつばさ(の党)とかですね、正直、具体的に言ってしまいましたけれど、色々制約が出てきて非常に限られてくるわけでございますけれども、逆にその街頭演説も行いますけれども、非常に街を全体見まして、また、様々な反応を実感をして、よりこれからもそういった形で、都民の皆さんの中に入っていこうというふうに考えております

郷原氏が改めてこう言う。

「小池知事は定例会見という公の場で自身の選挙運動について語っている。これらの言動は、自身の地位を利用した公職選挙法(136条の2)に違反する可能性が高いだろう。選挙運動と自分の行動の線引きができていない」