(最掲)狂躁亭深夜覚書・日本はどのみちカヤの外 2020-08-26 | おととひの世界

おととひの世界

リンクも始めましたよ

ひららん様のブログで
取り上げていただいたので

https://www.americabu.com/potash_phosphate


長たらしいので
結論を最初に置いておきます

数千万人単位を養う
現代農業
加工工業と同じく
資源輸入型産業であること

つまり
資源多消費型産業だということ

リサイクル有機農業では
2年以上の運営は無理であること
つまり

全国民はムリ
養える人数
初めから限られている

日本農業
完全に輸入資源頼み

カロリーベースで
自給率38%
完全にまやかしの数字
現実の食料自給率
限りなくゼロ
つまり

太平洋戦争のようなこともう一度?

現在の日本で
数千万の餓死者
不可避かつ確実です

戦争?ばかりではありませんよ

各国が原料輸出
停止もしくは制限
(  アメリカは1990年代から
      中国は2008年四川地震から 

全面的にでもなれば?
明日にも起こり得ること

日本が
輸入調達の段ドリ
できていればいいですが

おそらくあっても
難しいと思いますね


この間少し触れたこと
この一年度々触れてきたこと
まあこっちも

いつバッタリ
みたいなことがあってもね

ちょっとお借りして説明させてもらうと

リービッヒの最小律
生物とりわけ植物生存必須元素

C炭素・H水素・O炭素・N窒素
・Pリン・S硫黄・Kカリウム

これらのうち
手に入りにくいもの

N窒素、Pリン、Kカリウム

これが 
まとまった量
手に入らないと
食料の大幅増産は難しい


20世紀ドイツによる
ハーバー・ボッシュ法

空気に含まれる
窒素・N
液体化固体化する技術はクリア

これは
原料物質には事欠かない

空気の8割は窒素だから


多くは
硫酸アンモニウム
(この間ベイルートで爆発したアレ)

そしてトイレのあの臭いの元

アンモニア:NH 3


20世紀初め
ドイツが発明したもの

だけど
それまでは

人間・家畜の  し尿
もしくは   マメ科植物
作ってもらうしかなかった

大量の    窒素化合物           NOx
リン酸鉱石から作られる 『 リン酸肥料 
カリウム塩から作られる 『 カリウム肥料 



リン・P
  元素  なので
代替物質はありません
探すだけムダです




たくさん
潜在的にあると言っても

近年
そういうこと言う人増えた

おそらく
『石油枯渇はだいぶ先』
という理屈に近い話
なぜならばね

リン酸鉱石の鉱脈

その多くは他の
有害重金属の鉱脈さらには
ウラン鉱石の鉱脈と隣り合わせ

であることが多いため
人の口に入るものなわけで

肥料となって、作物を育てて

その原料に
有害重金属ウラン
混じってていいですか?

いいわけありませんわな
要するに

仮に
あったとしても
使えないリン酸資源
なんですよ

ちょうど
地球の内部
現在の海水よりも多いかも?な

『水』が存在している話に似てます

その水 
おそらく同じ理由で
『飲めない水』ですよ

こういう話
最近出てくるようになった理由

密かに
有効な鉱脈を買い占めるため
準備が進んでいる

理由はそれ一択

ブーム 
きちゃったら
アウトですから
産出国シェア
もうこれ動かないんで


あとは
あるのがわかっていて
まだ生産していない国・ロシア
コラ半島に巨大な鉱脈が

しかしロシア 
人類救済のため
安く放出するつもりは全然
ロシア人はバカではない

値が上がること 
わかっていて
人類愛から早く放出する
なんてことはしない

プーチンじゃなくても
未来の後継者も
そうすると思います

現在のリン鉱石・国別産出量



泣いても笑ってもこんなです
平等に産出しない
人類が生きていく上で絶対に必要な資源
これだけ偏って存在


中国・アメリカ
中東・アフリカ
         そして   ロシア

これで世界の 7 割強

先進国では許されない
環境破壊を伴いつつ
遅れた地域で現地人を使い
採掘されている

現在のやり方を続ければ
あと30年
枯渇する?

少なくとも不足する
日本では全く産出しない
日本の自給率:0%

現在それがなくては
農業は全くできないから
全量輸入です
新しいところでもこんな




この分野での
中国の存在感とても大きい




そして肥料ベースでは
このように回っている


中国
大きなCOREであることがわかる



もうひとつの
化学肥料原料
『K・カリウム塩』

カリウム塩 
英語圏では
『ポタッシュ』
potash

以下にある通り

  カリウム鉱石
が産出される国
わずか       12カ国

カナダ          46%
ロシア          35%
ベラルーシ    8%
                       上位3カ国で  8割

それ以外はわずかずつ

アメリカでさえ  1% 
ちなみにドイツも  1%

日本はもちろん
全く産出しません
自給率:ゼロです




リン酸鉱石
カリウム塩 
           potash
食料生産用肥料とは別に
大きな需要

あのモンサントとともに
バイオエタノール事業

遺伝子組換えトウモロコシ
これがまたカリウム肥料
   その他を  食いまくる


そしてこの分野でも中国


中国にも泣き所が
今回の長江と黄河洪水で露呈した
農地不足なんで

現在巨大食糧輸出国
しかし表土は薄く
水不足と深耕荒廃が進む

耕し過ぎ
乾燥すると
表土が飛んでいってしまう
例年の黄砂でも

今回かなり
決定的になったハズ
残る広大な可耕地
松嫩平原しょうのんへいげん

吉林省西北部にかけて位置する東北平原の一部。


元々『漢域・漢民族の住む土地』
ではない満州族の土地
開拓・耕作経験がない

岩塩が下から染み出し
土地が荒れる一方

これに
ドイツが目を付けた
それが『一帯一路』


ドイツ
リン酸塩は産出しない
ロシアから買うのもリスク大
アフリカ旧領はない

南太平洋の
リン酸鉱山島
日本に奪われ

その後独立・取り戻せない

ドイツは中国と組めば
中国欧州市場が手に入り

EUが押さえる
アフリカが手に入る
そして中国ドイツ
両国の間に

ハンガリー・ウクライナ・ロシア
三つの広い面積の国にまたがる
世界最大の黒土地帯

チェルノーゼム


挟むことが
ドイツと中国
両国でロシアを丸め込めば

ドイツと中国・両国で
全世界の食糧生産支配へ
道が拓ける

余剰生産力ある
世界最大の黒土地帯

リン酸鉱石
カリウム塩市場
全て支配できるのだから

現在
それをめぐる戦い

アメリカと中国
そしてドイツとの間で

ドイツ中国
リン酸資源カリウムを囲い込み
ロシアを味方に引き入れ

世界の食の安全を
牛耳ろうとしている

アメリカ
ロシアとともに
輸出できない資源
『  巨大黒土穀倉地帯
 チェルノーゼムと
 グレートプレーリー』
を持っている
これは
『輸出できない資源』

であることが強み・strength

彼らの戦略的思考の基本
スウォット・SWOT分析

strength = 強み
weakness = 弱み
opportunity = 機会、チャンス
threatens = 脅威

ペンタゴン管轄
スーパーコンピューターAI
戦略をはじき出し

現在気象兵器
ウイルス兵器まで含め
フル動員活用し
地球規模クライシスを
コントロールしながら
ゲームチェンジをやろうとしている

ドイツ
アメリカの中国制裁
最も消極的
これまた当然のこと

小規模農家とか
家庭菜園かその延長

それならばね 
江戸時代式の 
完全有機農業
可能なわけですよ

ただ日本の黒ボク
アルミニウム基材
リン酸をくっつけ
水に溶けないものにしてしまう
(不溶性リン酸)

扱いやすいけど厄介な土

宿命的欠点
自然界の普通の生物
不溶性リンを利用できない

そのため追肥
絶えず
リン酸肥料
与え続けなければならない

江戸時代
人糞・鳥獣フンリサイクル
土葬も含めてね)

プラス干鰯・ホシカ
欧米が
化石化したカタクチイワシ
グアノ・フン化石リン肥』 

これにより
20世紀型の
過剰生産大規模農業が可能に

日本の場合
イワシそのものを使っていた
アミを投げれば欲しいだけ

日本の漁業
半分は肥料生産産業だった

この状態は
1970年代まで続いたが
現在は無理です

江戸時代農業は
1910年頃まで
そこから後は人口が増えた

日本が
人が食っていけるところへ

ドイツが持っていた 
リン酸肥鉱山島
これをぶん獲ったから

日本各地に
リン成金が生まれた
そのおかげで
3000万人人口増を賄えた

海外から
それが入ってこなくなれば
たちまち日本中が飢えた

それは日本の総人口
7000万人台だった時代
イマ一億二千万人です

同じことになれば

最低でも5000万人
イワシはいない

確実に
それ以上の日本人が  
飢え死にとなります

ドイツあたりとは
危機感のレベルがまるで違う

ドイツ三十年戦争
人口飢餓で1/10になった国です

日本は天保の大飢饉が最後でしょ?
19世紀の前半真ん中あたり

ところはヨーロッパ
アイルランド大飢饉
一次大戦中のドイツ大飢饉
  (  肥料  と  爆弾
    両方に使う窒素化合物
    ドイツ参謀本部が配分を間違えた

     国民の反感を恐れた
     ドイツ参謀本部
    自分たちの失敗を
    ユダヤ人のせいに

       この時の国民の恨みが
       ナチス台頭を招いた

スターリン政権時の
ウクライナ大飢饉
(600万人以上が餓死)

この規模の大飢饉
リアルに『現実の歴史』として記憶

ところが
日本人全体そのようなこと
『過去の不幸』
『もう現在は起こらない』

思い込んでいる
天災は忘れた頃にやってくる
地震に限った話では

今年の疫病
我々日本人にこれでもかと
ではありませんか?

歴史を紐解けば
100年に一度は必ず起こること
だったのに

つまり東日本大震災
(千年に一度の頻度)

よりは
はるかに頻繁に起きていたこと
だったというのに

愚かな指導者
完全に無能な専門家
しか用意していなかった

来るべき大飢饉
もっと悲惨なことに
なるでしょうね

想定内の災難
に備えるのは
政治家の責任です

それを
『不可抗力』とし
許してしまうような
判事・裁判官
生かしておいてはいけないのですよ

イタリア
ラクイラ地震判決にも
それがはっきり
危機をエソラゴトとするか?
そうでないか?の違い

こういう物事に対する
危機管理術の基本

信賞必罰です