狂躁亭非日常︙『終末的』&『黙示録的』セールストークのアホらしさ2020-04-22 | おととひの世界

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リンクも始めましたよ

In Deep さんとか
よく言うよなぁ
枕詞のように使うだろう

黙示録的というが
要するに

我々が生きてきた
見聞きしてきた世界が  
『日常的』な通常世界

そうじゃない世界が
『黙示録的』というわけだ

意味不明の言葉
でも何本か読んでみると
そういう文脈で使われている

我々が文明を築いた
それが破壊される
ユダヤ教やキリスト教など
イスラム教もそうかな

それが破壊されるビジョンを見せ
終末だ黙示録だというわけだ
未来の神話を担保に人々を脅す

それがあの系統の宗教
オリエントヨーロッパは皆そうだ

じゃあ我々が
経験してきた日常とは
どんな時代だったんだ?

あらゆる文明は
余剰食料の上に成り立っている
つまり

農耕文明がなければ
安定した発展ができない

その逆はない
それはたかだか
ここ12000年ほどのこと



アナトリアの 
ギョベクリ・テペ遺跡


まとめておくと
上ウィキペディアの引用

ヤンガードリアス
11000年ほど前からの最後の氷河期
そこからずっとそこそこ温暖

気候だけみれば
我々はそういう時代に生きてきた

ヤンガードリアス期
なぜ起きたかは諸説あり

北米大陸に
900 M から1000 M くらいの
小惑星が衝突したという説が現在
有力になっている

それからほぼ
1000年間地球は寒冷化
現在の気候温暖な状態はそれから

これにより 
北米大陸の生物とくに動物は
一旦全部絶滅した

と考えられている

現在のアメリカ合衆国
イリノイ州オハイオ州
辺りに墜落したようだ

それまで
北米大陸に人類が住んでいたが
一旦全部絶滅している

いわゆるネイティブアメリカン
その後アラスカ経由で
アジアからきた連中だ
だから黄色人種なんだね

アナトリア
北部トルコ
ギョベクリ・テペ遺跡

なぜこれが重要かと言うと
最初の農耕都市文明であること

11000年前頃から8000年前くらいの間

そして現在のムギ科植物

コメとともに
農耕文明の基礎になる作物
遺伝子地図によってこの辺り

つまりアナトリアで
長い時間かけて原種が作られた

生物学者も
農業技術者、歴史学者も
農業について

最も基礎的な知識を
持っていないひとが多い

それは発芽率の問題
現在我々が持っている種子
モンサントが作っている一代雑種種子

発芽率98%ぐらい

どういうことかというと
まいた種の98%は
ほぼ同じ時期に収穫される
ということ

自然界の野生植物
決してそんなことはありません
一度に子孫を作れば一度に死んでしまう

全滅する危険性が高い
生き残り戦略として最悪です

自然界は
同期の桜みたいなことを嫌う
バラバラに生まれた方がいい

だから
一度に実を結んだりはしない
時間をかけてバラバラの時間に

その方が生き残る

しかし
収穫する側はそれでは困る
同じ時期に収穫できて
乾燥できなければ

米ならば脱穀をしなければ 

同じ時期に実を結ぶ
タネだけを残す

選り分ける

そして翌年また 
同じことを繰り返す

それを少なくとも
数百年繰り返さなければ
農業に使える
シュシ・種子はできません

現在の遺伝子地図によれば
それはアナトリアのあたりで
あの時代に作られたこと

判明しているんですよ
だからギョベクリ・テペ
とても重要な遺跡なんです

同じような価値あるものに
青森県の三内丸山遺跡があります

三内丸山でも
似たようなことをやっていた
種を時間をかけて作っていた

その間
米や麦
その他雑穀に頼ることができない
彼らは何を食べていたか?

だったんですね

遺跡の周りには
大変広大な
クリ畑があったことが分かっている
共同作業で収穫をやって
蓄えるには向いていた

時間を稼ぎながら
穀物の種を作っていたんです

アナトリアで
作られた種子は
全世界に散らばった
アジアの東の端まで

その後の
4大文明も
その上に成り立っている

農業はまず
『種・タネ』を
開発しなければできない

これは
農業はもちろん 

人類史を考える上
最も基本的認識
とされなければならない

ところがそれが
全然わかっていない人が多い
しかしここで

それが可能になるには 
『一定期間の気候安定』が必要
ということに気がつかなければならない

長いこと地球
必ずしも安定した環境ではなかった
毎年同じような気候でなければ
農業はできません

当然ですよね
それはある日突然やってきた
人類が地球上に生まれて1000万年以上
ラスト25000年で突然

それをもたらしたのは
『深層海流の安定』でした



大西洋
グリーンランド沖辺りで
氷が作られていく

氷が作られると
その中には塩分は含まれない

塩分はより濃縮され
下に落ちていく・沈んでいく
比重は重いですから

これが図にあるような
蛇のように地球の海底を這い回る
深層海流を押す力になる

それが
海上に湧き上がるところ
海底に沈殿した生物の遺骸
リンなどの有機物を大量に含んでいる

栄養豊富なのでプランクトンが育つ
それをめがけてたくさんの魚が集まる

巨大な漁場になります
これを湧昇流ポイントといい
世界の巨大漁場は
ここと重なっています

日本近海はその一つ
日本は漁場という点では
大変恵まれていた
そしてもう一つが南米沖

韓国や中国の近くにはないわけ
彼らがヤッカムのは当然です

この流れが現在の形に
地球全体の水だけではなく
大気の熱循環をコントロールする力となり

過去25000年の
奇跡の気候安定をもたらした

地球の歴史上それほど
何度もなかったこと

だと考えられている
今それが崩れようとしている

それは
人類の活動によるものではなく
地球の大きなリズムによるもの
その限りにおいては

『現在の地球温暖化説』
というのは間違いなんですよね
大きな現象の片側だけ見たら
そう見えるというだけ

では寒冷化?
それも間違い

まんべんなく
ほどほどに寒暖の差がある
穏やかな環境が少なくなり

暑いところはより暑く
冷たいところはより冷たく
極端になっていく
 
そういうことです
深層海流
というバランサーが
なくなりつつあるから


こういうこと
スーパーコンピューターができて初めて
それを最も大規模にやっているのが
アメリカ国防総省・ペンタゴン

それに基づく地球環境レポート
ヨーロッパが寒冷化するということ
れは当たり

このレポートに基づいて作られた映画
『デイアフタートゥモロー』

描かれていること自体は
間違っていないんですよ
その通りになってる
あれ2002年か3年でしょ?

発芽率の高い種子を作ること

そして深層海流の安定による  
長期の気候安定が保たれたこと

我々の文明は
その上に成り立っている
いつでもできたことではない

人類が誕生して1,000万年以上

最終25000年の間に
これだけの文明

現生人類ホモサピエンス
20万年前に誕生している

しかし18万年間
文明を築くことはできなかった
進化論的帰結ではありません

1000万年の間
これだけ安定した気候条件が
2万年以上続いた時代
おそらくなかった

おそらくそれが最大の理由
我々は地球史上の偶然の産物
それもとても稀な偶然のおかげ

我々が生きてきた
25000年ほどの間

もっと絞れば
ヤンガードリアス期の終わりから
8000年くらい

奇跡的な時間帯だった
誰が見たってそうです
黙示録的と言うなら

よほど
我々が生きてきた時代のほうが
『黙示録的』だったと言うべき
稀に見る時間帯だったわけです

何か日常と違うことが起きたら
黙示録的だ!終末的だ!
この世の終わりだ!

バカみたいでしょ?
科学的知見をちりばめながら
そういうくくりで物を見る
またそういう見方をまき散らす

厚かましく
愚かしいことだと私は思いますが