狂躁亭払暁通信・『仮想通貨』という二重の虹180217 | おととひの世界

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リンクも始めましたよ

『タツノコプロ』ってあるね?

私もブログタイトル借りてるけど
『ハクション大魔王』

『マッハGO!GO!GO!』もだっけ?
海外でファンがいたらしく
向こうでリメイクされたよね
フル実写版でさ

『タイムボカンシリーズ』とか
川崎のぼるさんで
『巨人の星』の作画もやってんだ

ほとんど作品がソフト化
私小さい頃強烈に印象に残ってて
未だソフト化されないやつ

『ドカチン』

はじめ人間ギャートルズ
なんかと同じような
『原始人ファミリー』ものだけど

テーマソングも含めて
結構インパクト強烈で
あれ声は中村メイ子さんだったんだ
テーマソング耳にこびりついて離れない
あの歌も中村さん

『原始人』もしくは
『原始人ファミリーもの』
そして『原始生活もの』

このジャンル元祖ってなんだろか?
ダニエル・デフォー作
『ロビンソン・クルーソー』

あれって何のために
書かれたものか?ご存知ですよね

アダム・スミスあたりからの
人間の一連の経済に関する
学問についてのケーススタディ

『人間の経済活動について』が
『ロビンソン・クルーソー』のテーマ

はじめはロビンソン・クルーソー
船が難破大破してたどり着いた島に
独り暮らしています

そこで狩りをやったり
基本的な道具を自然状態から作り出したり
もしくは漁労をやったりと

生活に必要な知恵を
命からがら身につけていきます

後からそこへ未開人の遭難者の
後輩が現れます

島で一人で生きていくことができません

そこでロビンソンの弟子になります

ロビンソン・クルーソーは彼に
『フライデー』という名前を与えます

自分が木に刻みつけていた
暦の金曜日に彼がやってきたから

新弟子:フライデーは
色々な知恵を身につけていきます

ある程度時間が経つと
お互いに得手不得手が出てきます
『分業』が始まります

オールラウンドプレイヤーが
得意分野に特化していくわけです

そこで得られた収穫を
お互いに『交換』します

二人とも同じような収穫
得られるわけじゃありません

片方が多いかったり少なかったり
ということ往々にして

そこでお互いが得られたものの
片方が多かった場合

それを『借り』として
形に残すことにします

島に豊富にある貝殻その他が使われる
貝殻はしばしば原始社会で
『貨幣』として使われています

原始生活上初めて
『貨幣』が必要になるわけです
しかしこれは

ロビンソン・クルーソーと
フライデーという

顔見知りの間柄で通用する
向こうに使う人作った人の
顔が見えているもの

少なくとも『交換』と
それに伴い生じる『貨幣』までは
ロビンソン・クルーソーで
描かれるわけで

わかりますよね
『ロビンソン・クルーソー』は
『原始経済生活シミュレーション小説』

ただここでは
お互い顔が分からない間でも通用する
『通貨』については描かれていません

しかし漫画では描かれる
ドカチンは原始人ファミリー中の
大変強い男の子です

馬鹿力でライオンをやっつけたりする
しかしただ食って寝るだけでは
満足じゃなくて

色々物欲が出てきている
完全な原始人ではない
そこで彼は『交換』の必要を感じます

『交換』には『貨幣』が必要だ
というところまで
前提として既に与えられている

『ドカチン』は
『ロビンソン・クルーソー』後から
始まっています

ドカチンは考えます
ドカチンの仲間が
ちっちゃなキレイな石ころと交換に
物を売ったり買ったりしている

なるほどイシのおカネって
便利なものだナァ
俺はもっと立派なおカネを作ってやる!

そこでドカチンは
巨大な石を削りだします
そして銭形平次が投げるみたいな

丸くて穴があいた『有孔貨幣』を作る
1 m 半ぐらいあるものです

それをゴロゴロ転がしてくる
岩場から掘り出されたおカネ
マイニングされた貨幣です

やっと繋がりましたね
ドカチンが作るお金は要するに
『ビットコインのマイニング』と
全く同じことです

エネルギーをかけて作られて
発掘可能トータルが有限という点も同じ
ドカチンはお金ができると
それをゴロゴロ転がして
市場に行くわけです

『ビットコイン』と
ドカチン製作の『岩石コイン』
可搬性その他便利なのはビットコインですよ
仮想通貨とはそもそも

利便性のみを追求して作られたもの
岩石コインは圧倒的に不便
ポケットに入れて
持ち歩くことができません

しかし逆に言えば
銀行強盗に盗まれることはない

ましてやコインチェック事件
みたいなことも絶対に起きません

ドカチンくらい
力持ちな人じゃないと無理だから
そうそういるもんじゃありません

しかもドでかい石でできた
穴の空いたコイン

偽造には大変手間ヒマがかかります
実質的には不可能ですよね

どっちがいいですかね?

便利だけれども簡単に持ち出せすぎて
しかも偽造が頑張れば可能なものと

大変不便だけど
偽造されたり盗まれたりする
可能性がほぼないもの

その一石二鳥というか
その真ん中あたりを狙った発明こそ
『兌換紙幣』だったわけで

実質的に英国というより
ロスチャイルドの発明と言っていい

領邦国家ばかりだった頃のドイツ
陰謀公家の下請けとして働いていた
気の利くユダヤ人だった

父の知り合いに
オーストリアハンガリー帝国の
ハンガリー人大貴族がいました
科学者で父と同じ研究室で働いていた

ハンガリー動乱で亡命してきた

見せてもらったことがありますよ
先祖代々の肖像持ち出せなかったんです

マイクロフィルムみたいにしてました
あの頃デジカメがなかったから
画像情報圧縮するとしたら
それ以外の方法がなかった

目から鼻へ抜けるような
大変キレる人でした
ただ研究の独創性という点で
ちょっとというところがあって

父はその逆のタイプだった
不器用だけど人が考えないことを考える

その点が評価されて招待されたんだけど
それは同僚も認めていた

そうでもなきゃ向こうの連中
日本人なんか認めてくれませんよ

大変な経歴の持ち主でした
そのハンガリー人
父親より6歳ぐらい年上

名にし負う大貴族ですからね
もともと軍人ですよ
もちろんナチスドイツ軍
Stalingrad までドイツ第6軍に帯同

幸運だったのは
戦況が悪くなってからハンガリー人だけ
南部ヨーロッパに転戦させられた

ヒトラーは寝返り恐れたんでしょうね

それがなければ死んでいただろうと
スターリングラードのドイツ第6軍
包囲された時27万
無条件降伏したとき9万人以下
シベリアまで歩かされて6万人以上死亡

強制労働の後
戦後ドイツまで生きて帰れたのは
1万人以下でした

サバイバルのプロみたいな人

彼らはお金を全然信用していない
ヨーロッパの貴族一般に言えることらしい

ロスチャイルドがどうやって
紙幣を起こしコシラエタか?を
よく知ってますからね

国外亡命に備え財産を全部
金やプラチナに変えている

それを文房具からボタンから
ベルトのバックルから靴底から
鞄や装身具の金具はほとんど全部

いろんなものに変えてます

『007ゴールドフィンガー』で
車のバンパーからグリルキャップから
ホイールキャップまで全部ゴールド
ということがありましたよね

割とあることだそうですよ

自分で加工するのかと言うと
そんなことはない
ユダヤ人に任せるんだそうです

ゴールドスミスやシルバースミス
ほぼ100%ユダヤ人です
ちょろまかしないのか?と思うんだけど
ある程度目をつぶるそうです

ご苦労さん賃ね
彼らは金やプラチナを預かると
受取預り証をくれる

とても凝った印刷で
なかなか偽造できないようになっている

最初の兌換紙幣
そして中央銀行券:イングランド銀行券
それがもとになってるらしいです
アイデアのコアにあったものがそれ

紙幣は『預り証モン』なんですよ
ココ大事だから覚えといて

ロビンソン・クルーソーと
フライデーが作った
『貝殻の貨幣』

お互いの収穫の不足文を
補填してもらった
『貸し借りの証拠』ですよね

『貸し借りの証拠証文』と
『貴金属の預かり証文』

預り証モンも貸し借りの証文も
共に値打ちがあるものです
ならばその証文同士を
交換できるようにすればいい

それを日常的にやっていたのは
ユダヤ人だったわけで
彼らが近代通貨を作ったのは
当然の成り行きだったわけ

その発行流通には
あらかじめキャップがつけられていたわけ
存在する金塊のトータルって
一定ですからね

プール一杯分ぐらいしかないんですよ
人類が現れてからこれまで
掘り出されたゴールド

しかもその頃はまだ石炭文明だった
工業化が始まっていたけどね
産業革命から

現実に存在する金塊の量を考えたら
現在のドルは存在できないぐらいのレベル
でもすでにないよね

第二次世界大戦が終わってアメリカは無傷
全世界の金塊が実質的に
アメリカに集まった形になった

アメリカはこれをもとに
ブレトンウッズ体制を作った
金1トロイオンスの交換レートが35ドル

しかしニクソンショックでこれをやめた
現在1000ドル超えてますよね
30倍のインフレになってますか?

なってませんよね
1973年の取り決めで
おそらく陰謀として起こされた
オイルショックのおかげで

中東産原油は
米ドルでしか市場で交換できない

というルールが作られた
ペトロダラーシステムです
金本位制に替わる石油本位制でした

全世界70億を超える人間は
必ず石油を使います
その時に持ち金を一旦ドルに交換しないと
中東から原油を買うことができません

中東の原油が使われる限り
必ずドルの需要が生じる
ということになります

いくらアメリカがドルを刷り増しても
極端なインフレが起こることはない

あれだけ借金を垂れ流しているアメリカが
破産しないのはそのためです

今それが崩れつつあるわけだけど
ビットコインをはじめ

仮想通貨というものは全て
その上に乗っかってるんですよね

あくまで上っ面
上部構造でしかないんですよ

ロスチャイルドが考えた兌換紙幣
そしてロビンソン・クルーソーの貝殻のお金

どちらも『借金の証文』
であることは間違いない

しかし借金のカタとして
採り出されたエネルギーは?物質は?
どうなってます?

消えてなくなるんですよ
しかしお金は増え続けるんです

『貨幣』や『おカネ』という
システムはもともと
こういう幻想の上に成り立っている

大昔の左翼が流行らせましたね
『共同幻想論』というやつ
あれは実体が何もないものが流通している
という意味での『共同幻想』だった

しかし貨幣通貨が抱える問題は
もっと定量的かつ深刻なものです

ラザフォードのパートナーとして
ノーベル賞を受賞している
フレデリック・ソディという科学者がいます
(1877~1956)

『デカルト学派の経済学』
物理学者の書いた短い経済学批判ですけど

  『 物質とエネルギーは
   物理的な意味では保存則に従うけれど
   社会の内部においてはひたすら
     拡散し消費されるだけだ 』

『 掘り出されて燃やされた石炭が
   燃焼すれば co2と水になる
   これが再び石炭になるとすれば
  それは地球の歴史と同じぐらいの時間が
    再び必要になる 』

  『  ロビンソン・クルーソーは
     何か生産したか?
     何一つ生産などしていない  』

    『  自然の恵みを取り出してきて
               使っているだけ 
     これを経済学者は”生産“と言う
     それを欲しがるものが社会にいて
    その受け取りや借金の証文として
               “貨幣”が使われる 』

         『   食べ物も燃料も
    消費されながら蓄えられたりはしない
      しかし人類社会の帳簿の上では
          そういうありえないことが起こる  』

  『  燃やされながら増える薪とか
         食べられながら増える穀物
       金庫の中の紙幣や帳簿上の数字は
   しかもそれに利子がついて増えていく 』

      『  消費された資源の領収書の束に
      過ぎないものを集めては喜んでいる 』

               原始時代以来
    ロビンソン・クルーソー的習慣を
    人類が捨てきれないからこうなる

      ”  貨幣経済 “は    物理的にありえない
                  幻想上の習慣に過ぎない
      経済恐慌はその矛盾の果てに起きる 』

宇宙人あたりから人類社会を見たら
そう見えるでしょうね

『原始人の迷妄の上で未だ暮らす人類』

『仮想通貨』はその上にさらに
より大きな幻想を積み重ねるものです

受け取りや借用書との代わりに
食糧やエネルギーはどんどん消費される

本来なら受け取りも借用書も
それに応じて減価しなければならないけど

決してそうならない
複利計算方式で増え続ける

貨幣経済システムの
この根本的矛盾を解決するために
使われるのならいいが

仮想通貨は使いかたによって
そういう使い方ができますからね
だけど目下のところ
その逆目的に

矛盾を解決するどころかむしろ
より深刻化する方向にしか使われていない

今のままでは誰がやっても
マァそうなりますわな

仮にその性能がそうであっても
作ったやつ使ってる奴の根性
似たようなものだから

何れ改良されるにしても
エネルギーにも通信環境にも
莫大な負荷をかけるもの

その『巨大な負荷』に
人類社会が耐えられるとは
ちょっと思えないんでね

それでもやろうと言うんだろうけど

褒めそやしているやつを見ると
そこまで考えているとは
ちょっと思えない

誰も渡れない『二重の虹の橋』?
かもしれないなという気もするね
『仮想通貨』について語る
鼻息荒い人の話聞いてると

『ドカチン』
テーマソングが
耳元で聞こえてくるんだよね
後で YouTube で聞いてみて