前回の記事で、Cタイプの方が、
周囲から文句を言われてばかりと感じていること。
言われたことすらできない自分は、
ダメ人間だと感じる状態になっていることを書きました。
「文句を言われる」という表現は、時と場合によって
- 見下されている
- 馬鹿にされている
- 監視されている
- 邪魔されている
などに変わります。
確かに、周囲はあれこれ言っては、来るものの、
それは、「その場の思い付き」であることがほとんど。
決して、Cタイプの方を見下したり、ばかにしたりしている訳ではないのです。
でも、前回書いたように、Cタイプの方は、
- 5段階・・やりたいことをやるために
- 4段階・・まずは、相手の言うことを聞く
- 3段階・・そうすれば「やりたい」という思いを相手にわかってもらえる
- 2段階・・周りから、文句を言われない
という状態にあります。
そのため、相手の言葉を何一つ漏らさないよう、全身全霊を込めて話を聞き
一字一句間違わないよう、相手が言った通りに、行動しようとしているのですから
あれこれ思いつきで話されては、たまったものではありません。
でも、相手は、なぜCタイプのいきなり怒り出したのかを理解することはできません。
そのため、別なトラブルへと発展することも多いのです。
このような時、Cタイプの方は、次のようなことを考えます。
周囲に
- 見下されている
- 馬鹿にされている
- 監視されている
- 邪魔されている
のは、5段階の自己実現ができていないからだ。
5段階で、自己実現ができていたら、
4段階で、全ての人の口を封じる(他者の承認を得る)ことができて
下の全ての段階を満たせるはずなのに、
それができない自分が大嫌いだと言います。
ただ、Cタイプの方にとって、5段階の自己実現は、
「本当にやりたいこと」ではありません。
「一切の文句を言わせないために、やりたいこと」です。
これは、Bタイプの方と同じ考えです。
でも、Bタイプは、5段階を満たすことで、下の段階を満たすというやり方でした。
Cタイプの場合、自己犠牲による選択・対処を積み重ねた結果
2段階の安全欲求でさえ満たせていないため、
実際は、4段階で、他者の同意を求めるのが精いっぱいなのです。
(本人は、同意を求めているつもりは全くありません。)
つまり、余裕がないのです。
余裕のなさと、焦りによって、
- 道行く人が自分の目の前を遮った
- 運転している時、前の車がノロノロ走っている
という場面に遭遇すると
- 行く手をじゃまされた
- やりたいことを邪魔されている
などと感じて、瞬間的に猛烈な怒りが湧き、それを抑えるのにも、一苦労しています。
自己犠牲の選択・対処の積み重ねは、その人の持ち味や特性、可能性などを、
このような形で、潰してしまっているのです。